自動化、農業、輸送の未来をワンストップで創ることを可能に
文明の進歩は、物質の扱い、農業の確立、移動・移住の容易さの推進といった能力によって、大きく支えられてきました。単なる工具作りから始まったものが、大規模なスケールのものづくりへと進化しています。農業は、1ヘクタールあたりの収穫量を最大化するための科学になりました。また、自動車は、電気自動車(EV)の普及とそれに伴う効率の最適化という世界的な流れの中で、技術的に最前線に位置しています。
これら3つに共通するのは、コストと効率の要件がますます高まる中で、加速する生産ペースを維持するために、より高度な自動化と制御が必要であること、そして安全性を向上させる必要があるということです。人と機械が協働する自動車製造や自律走行車が生産性を向上させる一方で、現場での事故を防ぐための安全対策が必要な農業では、安全性が特に重要視されています。
これらの目標を達成するためには、これらの用途のニーズを満たすために特別に設計されたセンサ、リレー、コントローラ、カメラ、エネルギーメータ、充電器など、自動化と制御および効率化を実現する革新的なアプローチを取り入れることが必要です。設計者にとって、適切なソリューションを見つけ、それを調達することは難しい場合があります。幸いにも、その作業の多くは、すでにDigiKeyが行っています。そのような次世代設計のためのソリューションをいくつかご紹介します。
自動車製造の安全性
自動車製造における安全性は、非常に重要です。生産性を向上させるために産業用モノのインターネット(IIoT)の最先端のコンセプトが取り入れられていますが、生産ラインのさまざまな段階において、人間は重い機械と隣り合わせで、協働ロボット(コボット)と一緒に仕事をしなければなりません。彼らの安全を確保する必要があります。DigiKeyでは、リレーやコントローラなど、幅広い安全関連製品を取り揃えていますので、ご安心ください。
セーフティリレー(図1)は、制御されたパワーダウン時にシステムの動作を安全に停止させるためのものです。一般的には、装置を監視しているセンサが作業員やオペレータが危険にさらされる可能性を検知したとき、あるいは作業員が手動で緊急停止ボタンを作動させたときに動作することになります。
DigiKeyでは、さまざまなセーフティリレーソリューションを提供していますが、これらのソリューションは、Omron、Banner Engineering、Littelfuse、Altech Corp.、Panasonic、Phoenix Contact、SICK、TE Connectivity、Weidmullerなど、この分野をリードするメーカーによって開発されたものです。
図1:G9SE-221-T30のような緊急停止機能を持つセーフティリレーは、自動車製造環境における作業者の安全確保に活用できます。(画像提供:Omron Automation and Safety)
セーフティコントローラは、据え置き型および移動型機械の安全な生産性を確保するものです。通常、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)は、セーフティクリティカルなシステムで使用する際に必要な安全レベルを保証するために、入力、内部処理、出力に特別な設計要素を備えています。DigiKeyでは、この目的のためのさまざまなコントローラをご用意しています。その中には、Banner Engineering、IDEC、Omron、Panasonic、Schneider Electricのソリューションが含まれます。ライトカーテン、ドアインターロック、プルスイッチなど、自動化および制御の安全性に関するDigiKeyの完全なポートフォリオを紹介するガイドは、こちらから入手いただけます。
自律的な農業の未来
世界的な人口の増加と、欧米諸国における高齢化に伴う労働力の減少により、農業分野での自律走行車の利用が進んでいます。1ヘクタールあたりの最大収穫量を達成するために環境や植物の成長を監視するように設計されたIoTシステムと高度に統合されたこれらの車両は、イノベーションを推進し、生産性を最大化します。同時に、労働者と隣り合わせに存在するものなので、安全性を確保するための対策も取り入れる必要があります。
自律型農業車両が使用環境下で安全に動作するためには、処理する農産物や作業を認識し、複数の可動域を持つ柔軟なアームを持ち、農産物を損傷なく収穫・移送できることが必要です。また、人の存在を検知し、障害物を避け、正確かつ安全に移動することも求められます。そのため、センサやマシンビジョンシステムは、自律型システムを実現するための数多くの重要コンポーネントの1つとなっています。これらのセンサには、触覚やさまざまな力および、近接、位置、方向、温度、音、光などを検知するものがあります。
DigiKeyは、これらのアプリケーション要件を満たす車両の設計と実装を支援するため、カメラ、センサ、コントロールアーム、スイッチ、アクチュエータ、安全装置、その他、必要不可欠な各種デバイスを提供しています。
たとえば、自律性を実現するための重要な要素にマシンビジョンがあります。これにより、システムは作業する環境や処理しなければならないモノを見ることが可能になります。DigiKeyが提供するマシンビジョンソリューションは、カメラ(図2)、照明システム、レンズ、制御処理ユニットを網羅しています。現在は、Banner Engineeringやifm Efectorなどの製品を含む、15種類のラインアップを取り揃えています。
図2:スマートカメラVE201G1Aのようなマシンビジョンシステムを重量のある自律型農業機械に追加することで、農産物の取り扱いや処理、移動、安全性などを実現できます。(画像提供:Banner Engineering)
設計者は、自律走行車にタスクを実行させるために、ロボットアーム(図3)、エンドエフェクタ、アクセサリなど、さまざまなロボットソリューションから選択することができます。DigiKeyの製品カタログには、Denso Robotics、Festo、KUKA Roboticsのソリューションが含まれています。
図3:KR 6 R900-2のようなロボットアームを追加することで、自律型農業車両が現場で精密かつ反復的な作業を実行することが可能になります。(画像提供:KUKA Robotics Corporation)
センサと効率のイノベーションを推進する電気自動車
EVは、よりエネルギー効率の高い交通システムへの移行に伴い、検出と制御および、電力の供給、貯蔵、管理におけるイノベーションの最前線に立たされています。自動化と制御に関するDigiKeyのポートフォリオは、このスマートで低電力な次世代自動車のイノベーションを可能にする準備が整っています。自動車用センサ、制御装置、エネルギーメータ、さらにはEV充電器など、未来の自動車を設計する際の課題解決に役立つ製品を拡充しています。
あらゆるEVの心臓部はバッテリです。バッテリの「頭脳」であるバッテリマネジメントシステム(BMS)は、バッテリの状態を監視し、充電プロセスや動作中のパフォーマンスを調整します。制御や監視はセンサで行い、システムやユーザーの安全は、サーキットブレーカやヒューズ(図4)などのコンポーネントで対応します。EatonやLittelfuseなどのサプライヤが提供する製品など、すべて自動車用の認定を受けている必要があります。
図4:OGBC016.Hのような自動車用認定ヒューズは、EV充電ソリューションにおける多くの重要要素の1つです。(画像提供:Littelfuse)
まとめ
自動化、自律化、効率化がさらに進む中で、急速に進化する自動車生産設備や農業用自律走行車、EVなどに携わる設計者は、作業者の安全にも気を配らなければなりません。同時に、設計サイクル、調達、関連する納期などの要件も管理する必要があります。幅広い製品を揃えた国際的なディストリビュータであるDigiKeyと提携することで、次世代システムの要件を満たす自動化および制御製品ラインアップの包括的なソリューションを確保することが可能になります。

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