スライド式電源コネクタによる信頼性の向上

5G、人工知能、機械学習、クラウドサービスといった産業技術の流れによって、ITインフラとサポートハードウェアのレベル向上が進んでいます。ITインフラにとってきわめて重要なのはシステムの信頼性で、そのカギとなる戦略は冗長ハードウェアを使用することです。TE Connectivityのスライド式電源コネクタの技術は、この戦略の中で1つの役割を果たします。

画像提供:TE Connectivity

スライド式電源コネクタは、PCBを利用して電力をオンボード部品に直接的に伝送するもので、サーバドロワ内コンポーネントのホットスワップが可能になります。そのため、修理のためにサーバラック全体の電源を落とすことなく装置の保守ができます。現在、産業機器の電力分配はかさばるケーブルを使う方法が一般的で、信頼性および電力効率に悪影響を及ぼす場合があります。

システム実装

スライド式電源コネクタシステムは、可動スレッドPCBに取り付けたTE製電源コネクタと固定ベースボードレールPCBの2つのブロックで構成されます。どちらのPCBも顧客が特定アプリケーション用に開発します。

画像提供:TE Connectivity

TEの2極スライド式電源コネクタ(品番2204740-1)は、最大75Aを供給でき、電源からサーバドロワまでのパスがより直接的になるため電圧降下が改善されます。PCBの詳細な寸法および材質の要件は、電源コネクタのドキュメントに記載されています。

リソース

著者について

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Scott Raeker氏は、DigiKeyの主任アプリケーションエンジニアです。2006年以来、同社に在籍し、ワイヤレス分野でのお客様を支援を主な仕事としています。彼はエレクトロニクス業界で35年以上の経験を持ち、ミネソタ大学で電気工学の学位を取得しています。余暇には、歴史的な農家の修復を楽しんでいます。

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