私がB-L4S5I-IOT01AディスカバリキットIoTノード開発ボードを気に入っている理由:あなたにもお勧めする理由

私は長年、組み込み開発者として、「適切な」開発ボードを見つけることがどれほど困難かを経験し、目の当たりにしてきました。クイック検索でほぼ無制限のリストを入手できますが、それは拡張ボードを考慮に入れていません。これは重要な決定です。優れた開発ボードは、最終製品のハードウェア表現、拡張可能で迅速な試作プラットフォーム、および最先端の技術を用いて実験を行うためのトレーニングツールとしてなど、いくつかの用途で役立つからです。

これらの多様なニーズを満たす開発ボードとして私が特に気に入っているのは、STMicroelectronicsB-L4S5I-IOT01A IoTディスカバリ開発ボードです。これから、その理由と活用方法について説明します。

私がSTMicroelectronicsのB-L3S51-IOT01Aを気に入っている理由

B-L3S5I-IOT01Aは、標準的なクレジットカードよりわずかに大きいサイズの、拡張可能で機能豊富な低コスト開発ボードです(図1)。まず、この開発ボードには、シールドおよびセンサ用の一般的な拡張可能ヘッダが含まれます。これには、ArduinoのヘッダとDigilentPmodコネクタ1個を使用します。これらのコネクタは、開発ボードの一部ではない製品に向けてカスタマイズされたセンサや回路を使用して実験を行うのに優れています。これにより、試作製品のハードウェアを入手して直接作業できるようになる前に、回路を試したり、アプリケーションコードを構築したりすることができます。

図1:B-L45SI-IOT01A IoTディスカバリボードには、多くのオンボードセンサ、拡張可能な標準ヘッダ、コネクタに加え、迅速な試作や製品開発に役立つソフトウェアフレームワークツールが含まれます。(画像提供:STMicroelectronics)

私が最も気に入っている2つの機能は、コネクティビティとオンボードセンサです。これらを使用すれば、拡張ヘッダを必要とせずにアプリケーション全体を構築することができます。たとえば、IoTデバイスを構築する必要がある場合は、開発ボードのオンボードWi-Fiモジュールを使用して、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoftのAzureに接続することができます。実際に、オンボードのArm Cortex-Mプロセッサ(STM32L4S5VIT6)で実行されるソフトウェアは、GitHub上で、さらにはSTM32CubeIDE開発プラットフォームの一部としてすぐに入手可能です。

高度なセキュリティ機能

私と同様に、IoTセキュリティに強い関心を持たれている場合は、オンボードのSTSAFE-A110セキュアエレメントを活用して、安全なブートソリューションをセットアップできます。実際に、AWSやSTMicroelectronicsが提供するソフトウェアを活用することで、セキュアファームウェアアップデートを含む、安全なソリューションを作成するプロセス全体をカバーすることもできます。セキュアブートセキュアファームウェアアップデート(SBSFU)フレームワークを活用して、ソリューションをカスタマイズし、IoTセキュリティについてさらに学ぶこともできます。

最先端の技術を用いて実践するためのセンサ

前述したように、開発ボードには大量のオンボードセンサがあります。そのようなセンサの1つが、3D加速度計と3Dジャイロスコープを組み合わせたLSM6DSLTR慣性計測ユニット(IMU)です(図2)。このセンサは興味深いことに、開発ボードを使用して、マイクロコントローラベースのデバイス上で人工知能(AI)や機械学習(ML)について学べるオプションも提供します。

図2:B-L3S5I-IOT01Aは、3D加速度計と3Dジャイロスコープで構成されるLSM6DSLTR IMUを備えており、マイクロコントローラ上でMLコンセプトおよびAIコンセプトを実験できます。(画像提供:STMicroelectronics)

たとえば、この開発ボードを使用すれば、LSM6DSLTR加速度計を使用してボードのモーションを測定し、さまざまな3Dジェスチャのデータセットを生成できます。そのデータを使用してニューラルネットワーク(NN)をトレーニングしてから、STM32CubeIDE AIプラグインを介して開発ボードに戻して展開することができます。そして、生産システム用として、または最先端の技術についてさらに学ぶために、AI推論モデルを実行してパフォーマンスを確認し、戻ってNNを微調整するのです。

まとめ

開発ボードを選択する際には、ボードが同時に複数の目的を果たせることを覚えておきましょう。個人的には、製品、実験、試作、さらにはトレーニングコースにも使用可能な開発ボードを選択したいと思います。STMicroelectronicsのB-L4S5I-IOT01Aは、最先端の技術を用いて実験したり、量産用の製品を開発したりするのに必要なすべてを備えたボードの1つです。

著者について

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Jacob Beningo氏は組み込みソフトウェアコンサルタントで、現在、製品の品質、コスト、市場投入までの時間を改善することで、ビジネスを劇的に変革するために数十か国以上のお客様と作業しています。同氏は、組み込みソフトウェア開発技術に関する200以上の記事を発表しており、引っ張りだこのスピーカーでありテクニカルトレーナです。ミシガン大学のエンジニアリングマスターを含む3つの学位を取得しています。気楽にjacob@beningo.comにメールするか、彼のウェブサイトwww.beningo.comから連絡してみてください。そして毎月のEmbedded Bytes Newsletterにサインアップしましょう。

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