Omron TM協調ロボットでオートメーションを簡単に実現
メーカーにとって、競争の激しい製造業界の環境と継続的な労働力不足は類のない苦痛をもたらしています。複雑な新しい制御プラットフォームについて学習したり、安全性を犠牲にしたりすることなく、柔軟かつ迅速に導入できるオートメーションソリューションへの需要が高まっています。Omron TM協調ロボット(cobot:コボット)のライン事例は、このような課題を解決するための強力な資料となります。Omron TMコボットは、人間と機械の両方と協調できるように設計されており、機械の精度と人間の問題解決能力の両方を兼ね備えています。
ユーザーは、Omron TMコボットを手で誘導することで、反復作業を自動化することができます。(画像提供:Omron)
Omron TMコボットは、プログラミングの経験を必要としないグラフィカルなプログラミング環境「TMFlow」により、すぐにプログラミングすることができます。TMFlowは、ビジュアルなコード命令をクリックしてフローチャートにドラッグするだけの、ビジュアル化されたフローベースのソフトウェアです。また、プログラミングは、ロボットを手で誘導してポイントを設定したり、コボットにタスクを割り当てたりすることによってもできます。コボットの手首に作り込まれたボタンを使ってロボットを任意の位置に誘導することで、位置やタスクが自動的にTMFlowに記録されます。TMFlowによって、制御プログラムの開発や調整に手間がかからなくなりました。
TMFlowでは、命令をクリックしてグラフィカルなフローベースのプログラミング環境にドラッグするだけで、簡単にプロジェクトを作成することができます。(画像提供:Omron)
さらに、Omron TM協調ロボットが他のコボットより優れている点は、TMFlow内にビジョンタスクを簡単に追加できることです。Omron TMコボットは、カメラとライトが組み込まれたものを注文することもできます。また、外付けカメラを本コボットに取り付け、TMFlowで設定することも簡単にできます。パターンマッチング、バーコード読み取り、色分類、ランドマークによる較正などのビジョンタスクをTMFlowで簡単に設定することができます。また、コボットのビジョンタスク専用のボタンを使えば、手の誘導によるプログラミングを行うことでビジョンタスクを学習させることもできます。プログラミングの経験がほとんどまたはまったくないユーザーでも、TMFlowの視覚的なクリック&ドラッグによるプログラミング環境と、コボットを手で誘導してプログラミングできる機能により、複雑なロボットアプリケーションを開発することができます。
Omron TMコボットは、プログラミングが簡単なだけでなく、再設定も簡単です。本コボットは、安全規制、ISO 10218-1とTS 15066に準拠するように設計されています。この準拠を達成した、特許を取得した独自の「本体領域の安全設定」ウィザードを使用すれば、複雑な安全計算を理解していなくても、安全規制に準拠する事前設定済みの安全パラメータを適用することができます。これらの準拠内容により、本コボットは人間と共有する作業場にゲートやバリアなしで配備することができます(ただし、当該のアプリケーションが事前にリスク評価を受け、適切な安全センサが組み込まれ、全体的にISOに準拠している必要があります)。これにより、コボットの作業場での設置面積を減らすことができるだけでなく、コボットを別の作業場に簡単に再配置することができます。Omron TM協調ロボットは、22~60VDCの電源で利用可能であり、オプションのモバイルワークステーションに搭載することで再配置の煩雑さを最小限に抑えることができます。再配置後、コボットの内蔵ビジョンシステムは視界に入るランドマークを利用して作業位置を調整し直すことができるので、本ロボットを特定の固定位置に厳密に取り付ける必要はありません。TMFlowを使えば、アプリケーションの変更や新規導入を最小限のダウンタイムで行うことができます。これらの機能により、Omron TMコボットは別のアプリケーションに簡単に再配置できるので、安全性と稼働率を損なわない柔軟な生産が可能になります。
Omron TM協調ロボットは、別の作業場で作業できるよう簡単に再配置、再構成でき、ダウンタイムを最小限に抑えることができます。(画像提供:Omron)
Omron TM協調ロボットでは、様々な作業環境やアプリケーションのニーズに対応するために、いくつかのオプションをご用意しております。本コボットには、AC100-240V(50-60Hz)またはDC22-60Vの電源が用意されており、ワークスペースの既存の電源に対応したり、コボットの位置を変更したりすることができます。本コボットは、6kg/700mmから12kg/1300mmまでの様々なリーチとペイロードの仕様があり、多様なアプリケーションに適した許容荷重を保証します。また、SEMI S2認証を取得したモデルもあり、エレクトロニクス関連の鋭敏な環境にも対応できます。
さらに、Omronは厳選された企業と提携し、増え続けるPlug&Playデバイス&ソフトウェア・エコシステムを構築しています。このPlug&Playエコシステムには、メカニカルグリッパ&真空グリッパ、接続デバイス、アプリケーションアクセサリ(含む:力センサ、2Dビジョン、3Dビジョン)が含まれます。これらの製品は、TMFlow Plug&Playコンポーネントとともに提供され、ソフトウェアの追加設定をほとんどまたはまったく必要としないでプロジェクトに簡単に追加することができます。これらのオプションは、コボットのラインナップの柔軟性をさらに拡充して、各種スケールのアプリケーションのニーズに適合するようにします。
Plug&Playエコシステムにより、お客様のアプリケーションに最適なコボットアクセサリを効率的に見つけて組み込むことができるようになります。(画像提供:Omron)
Omron TM協調ロボットのコボット製品群はオートメーションソリューションを簡単に組み込んだり再構成しやすくするので、従業員が人間の知性を必要とする付加価値の高い活動に集中できるようになります。Omron TM協調ロボットシリーズは、プログラミング、ビジョン組み込み、人間と共用可能な作業スペースの提供を容易化しているため、プロセスにオートメーションを導入することがかつてなく容易になりました。この機会に是非、Omronコボット製品の詳細と、それによってお客様のビジネスプロセスを改善する方法を学んでください。
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