矩形波から擬似正弦波の生成
オリジナルDigi-Keyerを使った555タイマの例
はじめに
555タイマなどのデバイスから出力される完璧な矩形波ほど、満足できるものはないでしょう。しかし、その出力がオーディオ信号であることを想定した場合、その出力が人間にとっていかに耳障りなものであるかがすぐにわかります。コンデンサと抵抗の組み合わせで矩形波を正弦波に変換し、自然な音で快適なオーディオ信号を得ることができるのです。
例
オリジナルのDigi-Keyerは、アマチュア無線の送信機に安定したモールス文字とスペースを出力するために設計されました。50年前のDigi-Keyerを再現するプロジェクトは、生成される文字をユーザーが聴けるようにオーディオ出力も追加されました。また、555タイマの誕生から50周年ということもあり、オーディオトーンの生成に555タイマを選択しました。555の出力は矩形波です。PCベースのマルチツール DigilentのAnalog Discovery 2 のスコープ機能を使って、以下の変換の過程を説明します。
555出力
オリジナルの出力矩形波は、ポテンショメータを使用することで周期を調整できます。図1は555トーン発生器の回路図で、他のDigi-Keyer回路からの信号によりリセットピンで有効になります。テストポイントTP4~TP6から波形をサンプリングします。
図1:テストポイント付きの555トーン回路。
波形の変換
555の出力にある750Ωの抵抗と、TP4の0.22μFのコンデンサによって、完全な矩形波から「鮫の歯」の形に最初の変換が行われます。(図2)をご覧ください。TP5で抵抗とコンデンサを組み合わせると、ノコギリ波となり、TP6でより正弦波に近づきます。最後の出力コンデンサで、正弦波にさらに近づけ、DC信号を除去します。また、抵抗の追加により、出力はヘッドフォンレベルまで減衰し、波形整形と相まって心地よい音色を作りだします。
図2:テストポイント波形。
まとめ
音量調整機能を内蔵したヘッドフォンで各テストポイントをサンプリングすると、矩形波の不快さと擬似正弦波の滑らかさを体験することができます。この例では、簡単な受動素子を使って矩形波を変化させています。また、カウンタやオペアンプを用いたウィーンブリッジ構成で、より精巧な回路を構成することも可能です。
リソース
Digi-Keyerを組み立てて、その仕組みを知ることに興味があるでしょうか。DigiKeyでは、図面、部品表、プログラミングコード、PCBファイルなどのフルセットをこのリポジトリで提供しています。
https://media.digikey.com/pdf/Project%20Repository/Digikeyer.zip
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