ADAQ23875 A/Dコンバータ

ADIのADAQ23875は、コンポーネントの選択、最適化、レイアウトの設計負担を設計者からデバイスに移すことにより、高精度測定システムの開発サイクルを短縮する、高精度、高速、μModuleデータ収集ソリューションです。

ADAQ23875は、システムインパッケージ（SiP）テクノロジを使用して、複数の一般的な信号処理ブロックと調整ブロックを1つのデバイスに組み合わせることでエンドシステムのコンポーネント数を減らし、多くの設計上の課題を解決します。これらのブロックには、低ノイズの完全差動A/Dコンバータ（ADC）ドライバ（FDA）、安定したリファレンスバッファ、および高速の16ビット15MSPS逐次比較レジスタ（SAR）ADCが含まれます。

Analog DevicesのiPassives®テクノロジを使用するADAQ23875は、温度依存のエラーソースを最小限に抑え、最適化されたパフォーマンスを提供する、優れたマッチングおよびドリフト特性を備えた重要な受動部品も組み込んでいます。完全差動またはシングルエンドから差動入力を備え、SAR ADCのレイテンシがない、ADCドライバステージの高速セトリングは、チャンネル数の多い多重化信号チェーンアーキテクチャおよび制御ループアプリケーションに独自のソリューションを提供します。

フットプリントが小さい9mm x 9 mm CSP_BGAパッケージにより、パフォーマンスを犠牲にすることなく、より小さなフォームファクタの機器を実現できます。デバイスから最適なパフォーマンスを実現しながら、単一の5V電源動作が可能です。ADAQ23875は、1レーンまたは2レーンの出力モードを備えたシリアル低電圧差動信号（LVDS）デジタルインターフェースを備えており、ユーザーは各アプリケーションのインターフェースデータレートを最適化できます。μModuleの指定された動作は-40°C～+85°Cです。

EVAL-ADAQ23875FMCZ評価ボードにより、ADAQ23875 15MSPS、16ビット、高速、高精度のμModuleデータ収集ソリューションの簡単な評価が可能になります。この評価ボードは、ADAQ23875 μModuleの性能を実証し、さまざまなアプリケーションに対応する多用途のツールです。

特長

• 高精度の高速データ収集ソリューションに必要な一般的な信号調整機能を単一のパッケージに組み込むことで、高解像度のデータ収集設計で最適なパフォーマンスを実現するための設計上の課題を簡素化
• パフォーマンスを損なうことのない、ディスクリート同等品の4分の1のフットプリント
• 信号スケーリング抵抗（iPassives）の優れたマッチングおよびドリフト特性により、信号チェーンのゲインエラーとゲインエラーのドリフト温度が最小限に抑えられるため、製造および運用におけるキャリブレーションが不要

応用

• 計装：パワーアナライザ、ループ内のハードウェア、光学測定システム、光学検査システム、SMUデジタル制御ループ、非破壊検査、質量分析
• ヘルスケア：フローサイトメトリ、デジタルS線
• エネルギー：進行波のフォールト位置
• 汎用：デジタル制御ループ、広帯域幅の高精度DAQ