EDAのアトミックライブラリの価値について

EDAツールのライブラリについては、アトミックライブラリと疎結合ライブラリを比較する熱い議論が世代を越えて交わされてきました。一方に味方するつもりはありませんが、アトミックライブラリの利用価値について自分なりの考えをご紹介します。その前に、アトミックライブラリと疎結合ライブラリについて少し説明します。アトミックライブラリは、シンボル&フットプリントがすでにリンクされており、品番などの関連データが関連付けられているライブラリです。疎結合ライブラリは、シンボル&フットプリントがあらかじめ割り当てられておらず、特定の部品データはほぼありません。

アトミックライブラリでは、回路図を編集する際に、前もって準備を整えられます。BOMに入力できる注文可能な部品を選ぶだけでなく、基板に配置するフットプリントを選択できます。通常は、完全なアトミックライブラリには部品自体のデータが含まれるか、少なくとも部品データに直結するリンクが含まれており、ピン配列や部品関連スペックを調べながら設計を進めやすくなります。

また、特定の部品をある設計から別の設計に再利用すると大変便利な場合があります。アトミックライブラリではそれがさらに便利になります。

ここで自分の立場を説明すると、実はDigiKeyのKiCadライブラリの作成に携わっていました。このライブラリをぜひお試しください。想像を超える価値が見つかるはずです。

このブログに目を止めたなら、近日開催されるKiCon(2019年4月26日~27日)は要チェックです。DigiKeyのKiCadライブラリが登場した経緯について私のトークもあります。

著者について

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シニアアプリケーションエンジニアリング技術者であるReid Landsrudは、2007年からDigiKeyに勤務しています。彼はノースランドコミュニティアンドテクニカルカレッジからエレクトロニクス技術と自動システムでの応用科学の学位を取得しています。ReidはKiCadの熱狂的ファンで、PICマイクロコントローラを専門としています。余暇には、雑多なエレクトロニクスプロジェクトを行ったり、奇妙な機械的仕事をいじったりしています。

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