EDAの疎結合ライブラリの価値について
EDAツールのライブラリに関する私の記事に続いて、疎結合ライブラリはどんな価値をもたらすでしょうか。つまり、シンボルを特定のフットプリントに直接リンクしていないライブラリからどんな価値を得ることができるでしょうか。
私にとって、疎結合ライブラリの最大の価値は、回路に関する設計上の制約が明確かつ簡潔であるものの、物理的な基板に関する設計上の制約がまだ分かっていないときにもたらされます。疎結合ライブラリを使用すると、1つの物理的なデバイスに制限されることなく、回路図作成においてコンポーネントを選択できます。この典型的な例は、特定のマイクロコントローラファミリを使用することが分かっているものの、基板レイアウトに関する設計上の制約に応じてQFPパッケージとQFNパッケージのどちらのパッケージを使用すべきか分からないときです。
疎結合ライブラリのもう1つの利点は、回路図作成において回路を設計し、試作や生産向けに異なる物理的デバイスを使用できることです。そして、私のワークフローでは、特にMLCCの深刻な不足の間、疎結合ライブラリを使用すると、受動部品の代替部品をより簡単に指定できます。
アトミックライブラリを使用するのと比較して、疎結合ライブラリを使用すれば、BOMに配置すべき注文可能な品番を選択する作業を設計プロセスの最後に持ってくることができます。設計技術者の中には、これを利点と考える人もいるでしょう。
優れた疎結合ライブラリは、時間をかけて作成されてきました。その中でも、私が見つけて使用している最高の疎結合ライブラリの1つが、無償でオープンソースのKiCadに含まれています。KiCadを使って作業する機会がまだない場合は、使用することを強くお勧めします。
もちろん、お気に入りのEDA Cadツールでどちらのタイプのライブラリを使用するかは完全にユーザーの好みに委ねられます。そして、ワークフローとプロジェクトの種類によっては、両方を使用するかもしれません。私もそうです。そのことを念頭に置いて、このようなライブラリを組み合わせるとどのような価値が得られるでしょうか。
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