交換用コネクタを探す方法
これまで5年間、日々の仕事の大半を、DigiKeyで販売している部品に関する幅広い質問や問題について、電話やウェブでお客様に対応することに費やしてきました。当社のウェブサイトでは何といってもコネクタの話題が最も多いのですが、コネクタ、相互接続のカテゴリに200万点以上の部品が掲載されていることを考えれば驚くにあたりません。今回は、お探しのコネクタを見つける方法について、ヒントをご紹介します。
まず、よく寄せられるのは「4極のMolexコネクタを探している」というお問い合わせです。参考までに説明すると、当社では4極Molex長方形ハウジングだけで500種類以上を扱っています。さらに電話で応対する技術者とお客様の双方に辛抱が強いられるのは、お客様にとって重要な特長とコネクタの用途に見合うタイプのコネクタを見つけ出すことです。同軸コネクタは多くの場合説明しやすいのですが、長方形ハウジングカテゴリまたはカードエッジカテゴリのコネクタは、電話で説明するのが難しい場合もあります。当社の記事ライブラリには、Pat Sagsveenがまとめた素晴らしいコネクタチュートリアルがあります。当社で最も引き合いがあるコネクタのタイプをいくつか紹介し、そのさまざまな特長を取り上げています。
次に苦労するのは、コネクタの形状や数値の確認です。コネクタの形状や数値をすべて確かめるのも良いですが、多くの場合、あらかじめ見当を付けたコネクタに合うことを確認するために、必要なコネクタ形状や数値を確かめます。特定のコネクタに絞り込むには、少なくともタイプといくつかの主な数値を把握しておく必要があります。
第1に重要な数値は、コンタクトの数と、すべてのコンタクトが同じサイズかどうかです。大半のコネクタのコンタクトは同じサイズですが、円形コネクタ、長方形コネクタの一部、そしてD-subコネクタの電源用と信号用の各コンタクトはサイズが大きく異なることもよくあります。コンタクトの数値の次に把握するのは、長方形コネクタの場合は「ピッチ」と「列間隔」、円形コネクタの場合はレイアウトです。
ピッチとは、同じ列で隣り合うコンタクトの中心から中心までの寸法です。ピッチと同じようにも見える列間隔は、あるコンタクトの中心から列を跨いだ同じコンタクトの中心までの寸法です。多くの場合これらの寸法は同じですが、あらゆるコネクタで同じとは限りません。当社のTechForumには、コネクタのピッチを視覚的に理解しやすいAshleyの投稿があります。そこには、ピッチや列間隔の測定方法と便利なツールについてのフォローアップも掲載されています。
各種コネクタの写真も非常に役立ちます。DigiKeyのTechForumには、部品の識別に特化した総合カテゴリがあります。写真を参照する際に重要なのは、どのようなコネクタを探すのか理解しておくことです。同じコネクタの2枚の写真を見てみましょう。両方とも重要な写真なのに、大抵はどちらか一方しか見ません。


上の写真ではコネクタの形態がわかり、サイズ感を把握しながらラッチング機構も確認できます。この写真は参考になりますが、求めるコネクタかどうか絞り込むにはピッチの確認も必要です。下の写真を見るとピッチが約6mmであることがわかり、さらにコネクタが絞り込まれます。
コネクタのタイプ、コンタクトの数とサイズ、ピッチと列間隔を確認できたことで、コネクタの選択肢が劇的に絞られました。他にも、次のような絞り込みの基準があります。
- コンタクトをよく確認する(圧着、はんだ、IDC(圧接コネクタ))。
- コネクタはフリーハンギングか、またはパネル実装か?
- コネクタが嵌合相手に固定される方式は?コネクタの多くはプッシュプル方式か、ラッチング機構を備えますが、円形コネクタにはバヨネットおよびネジ式ハウジングもあります。
上述のすべての情報とともに、DigiKeyウェブサイトのフィルタを使用して選択基準を絞れば、用途に適したコネクタを特定できます。その方法でコネクタを見つけるのが難しい場合は、本記事の情報を踏まえた上で当社の技術者およびエンジニアのチームにご相談いただければ、プロジェクトの完成に寄与するコネクタを探し出すことができます。
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