DigiKey ECEDHA年次会議2022教育関連製品ハイライト
DigiKeyは、今年ニューオーリンズで開催されたリアルイベントである2022年ECEDHA年次会議ECExpoに復帰し、かなりの成果を収めることができました。バーチャルイベントが2年近く続いた後で、私たちは再び、学術界の仲間や産業界のパートナーに直接会うことができました。また、ECExpoの参加者は、前回のECEDHAイベント(アリゾナ州ツーソン)以降に開発された新製品を目にするだけでなく、(より重要なこととして)実際に操作することができました。対面式の要素の重要性は語り切ることができません。百聞は一見に如かず、実際に最新製品を手に取って操作できることは、展示会の参加者にとって非常に貴重な体験になったと思われます。DigiKeyは、大学が学生のプロジェクトを授業に導入するのに役立つ製品を展示しましたが、これは過去のECExpoからの一貫したテーマでもあります。
ECEDHA年次会議のECExpo DigiKeyブースにおけるDigiKeyのKevin Walseth氏
DigiKeyブースは、「Maker to Classroom(メーカーから教室へ)」という本年のテーマに忠実なものでした。ブースの一角では、最新のLulzbot製3Dプリンタ Sidekick(大部分が3Dプリントされたパーツでできています)を展示しました。また別の一角では、メーカープロジェクト(学生のイノベーションを刺激するIron Manヘルメット)を紹介し、さらに学生向けのゲームプレイ用机も設置しました。この机により、工学部の学生が勉強に集中しながらもゲームへの愛着を持ち続けることができる様子を垣間見ることができました。最後に、Pokitのマルチメータのようなユニークな製品は、小型で入手しやすい試験機器の代表格です。これは、アメリカの50セント硬貨ほどもない大きさながら、あらゆる機能を備えたマルチメータです。
DigiKeyのブースで展示された2つのプロジェクト
また、DigiKeyのブースでは、ハードウェアのリモートアクセスを容易にする製品も展示しました。過去2年間のロックダウンの経験から、コースコンテンツ制作者にはリモートアクセスを可能にするハードウェアが必要だと認識していたからです。イベント期間中、DigiKeyのブースの中で(それどころか、おそらく全出展者ブースの中でも)最も大きな展示製品だったのは、MikroElektronikaのPlanet Debugフレームでした。Planet Debugは、2020年10月に初めてDigiKeyがご紹介したリモートハードウェアのコンセプトから、大きく成長しました。同社のNECTO Studioは、現在、学術機関向けに無料で提供されています。また、地球上の任意の場所でホストされているリモートハードウェアへの安定的アクセスを実現します。NECTO Studioは、ハードウェアの開発に最適なMikroElektronika製IDEであり、様々なベースボード(ClickerからFusionシリーズまで)、MCUカード(ST MicroからNXPまで)、および一般的なClickボードのためのライブラリが用意されています。MikroElektronika Clickボードは、同社の最も幅広い製品群であり、ArduinoシールドやSeeed Studio Groveボードに類似したアクセサリボードです。環境センサから無線通信モジュールまで、ベースボードを補完する機能を提供します。Planet Debugは、MikroElektronikaの幅広いClickボード製品(このブログ記事の公開時点で1000個以上のボード)を活用して、エンドユーザーが実際のアプリケーション数にほぼ近い数十万種類のハードウェア組み合わせを使用できるようにしています。これらのハードウェア組み合わせにはいずれも、DigiKeyマーケットプレイスから24時間3.99ドルのライセンスを購入すればリモートでアクセスすることが可能です。これにより、教育関係者や学生はようやく、マイコンとセンサやアクセサリの組み合わせの上で組み込みのマイクロコントローラコードを非常に安価に、24時間365日いつでもテストすることができるようになりました。Planet Debugの詳細はこちらをご覧ください。
さらに、DigiKeyブースでは、Intel PSGベースのTerasic 教育用ボードや、ワシントン大学およびそのLabsLandと共同開発した各種オンラインFPGAコース教材も展示しました。これらについては、今後のブログ記事で取り上げる予定ですので、ご期待ください。
学術機関向けの最もエキサイティングなOOTB(すぐに使用可能な)ハードウェア製品の中には、Raspberry Pi上で稼働するMachinechat、LabJack、JEDI Oneアプリケーションをすべて開発できるモノのインターネット(IoT)統合開発キットがあります。このキットは、エッジに配置されたセンサのルールベース監視、ダッシュボード、即時警告により、IoTプロジェクトの高速実装を可能にします。Machinechatのデモでは、LabJack DAQやSparkFunセンサなどの既存のビルディングブロックからフル機能のIoTシステムを簡単に組み立てる方法をご紹介しています。大学の研究者や学生は、IoTの導入アイデアを素早くテストできるので、最終製品に重点的に取り組むことができます。ソフトウェアとハードウェアのすべての構成要素が連携し合うかどうかを心配する必要はありません。エンドユーザーのために、Machinechatがすべての管理を引き受けるからです。IoTシステムを30分という短時間で構築する方法については、DigiKeyのオンデマンドウェビナーをご覧ください。
DigiKeyの製品デモのほとんどは、赤いPhase Dock Workbenchに実装されています。また、DigiKeyのブースで、電子機器整理用のボックスを仕切って取り付けた不思議な仕掛けを見た方もおられるでしょう。Phase Dock製品は、エレクトロニクス業界で最も秘匿されている製品であり、すべての大学の電子学科研究室に置かれているものです。学生は、取り外し可能なモジュール式のClickボードにすべての部品をしっかりと固定できるポータブルな「トレイ」(つまり、Phase Dock Workbench)に電子機器プロジェクトを制作することができます。Clickボードは、Arduino、Raspberry Pi、Digilent、Terasicの教育用FPGAボードとフットプリント互換であり、学生はWorkbench上で授業プロジェクト全体を制作できるので、コネクタやブレッドボードからの接続線の脱落や部品の移動を心配する必要がありません。一日の終わりに、学生はWorkbenchを自分のロッカーに戻すことも、あるいは寮の部屋やアパートに持ち帰ることもできます。いずれの場合でも、後でプロジェクトを前回の状態から再開できるのです。Phase Dock Workbenchは、所属大学のスクールカラーに塗装したバージョンをご注文いただけます(DigiKeyでは「DigiKey Red」バージョンをPhase Dockに注文しました)。この点を研究室の主任教授方にご注目いただけますと幸いです。
Phase Dock Workbenchに実装されているDigiKeyブース展示プロジェクト
ニューオーリンズで開催されたECEDHA ECExpo 2022は、DigiKeyにとって過去2年間の注目すべき新製品を展示するチャンスとなりました。私たちは、学術機関の大切なお客様との直接のミーティングを再び持つことができ、とても嬉しく思っています。DigiKeyは、ECEDHAと共同で5月後半に「期間限定」バーチャルイベントを開催する予定です。この記事で紹介したサプライヤ様のほとんどをお招きして、お客様と直接交流していただく予定です。それでは、発表までお待ちください。末筆ながら、2022年以降も皆様がご繁栄なさることをお祈りし、本稿を締めくくりたいと思います。ご精読いただきありがとうございました。
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