明日の製造業界に、よりスマートな工場を作る

最新の工場の製造現場

これからの工場は旧来のものとは大きく異なったものになります。産業用モノのインターネット（IIoT）によって、工場のオペレータは製造工程のあらゆる要素を監視できるようになりました。モータに取り付けられたセンサ1つから工場の製造現場で走る自動走行車にいたるまで、あらゆるものが接続されています。そのため、マシンツーマシン（M2M）通信、機械学習、その他多くのことが可能になっています。こうしたすべてのことにより、無駄やコストを大幅に削減しつつ、環境に優しく、安全で効率の高い工場を実現できます。

予知保全および状態基準監視

今日では、製造ラインの健全性を把握できることは必須です。生産性レベルだけでなく、振動、温度、ノイズ、電圧、電流を監視できれば、ラインが停止する前に、工場のオペレータが保守を指示できます。ライン停止の状況に陥ったり、あるいは不必要な予定済み保守を行うといった問題もなくなります。仕様外の状況を検出できる状態基準監視によって、現実に問題が発生する前に必要な予防保全を実施できます。

STMicroelectronicsが、まさにそのためのソリューションを設計しました。STEVAL-BFA001V1Bは状態監視および予知保全を目的とした製品です。産業用センサボード、ST-Link/V2プログラミングおよびデバッグツール用アダプタ、周辺機器接続キットにより、32ビットARM Cortex-M4コアおよび多数の環境センサを活用して、機械の健全性把握に役立つ様々な要因を監視できます。このキットはデータストレージを備えており、IO-LinkおよびM12コネクタを介して通信します。

インテリジェンスおよびコネクティビティの拡張

M2M通信は、スマート工場に不可欠なものになりました。工程の全段階を通じてあらゆるデータ点を収集し、それをクラウドやエッジコンピューティングソフトウェアに送信すれば、全工程についてリアルタイムで分析して効率の最大化と無駄削減に役立てることができます。ModbusやProfibus、あるいはIO-Linkなどの産業用通信プロトコルを使用すれば、RJ485や産業用Ethernet、さらにはWi-FiまたはBluetooth対応デバイスに依存したM2M通信が可能で、OPC Unified ArchitectureまたはIPv6ベースのネットワークインフラに対応できます。

安全性

ST社は安全性も考慮しています。従業員や生産設備の安全性を考慮せずして、製造工程は完成しません。そのため、ST社は、拡張電圧範囲およびIEC 61508仕様準拠の性能を備え、システムレベルにおけるSIL（安全度水準）要件をも満たしたIC群を提供しています。

ST Microelectronicsは、危険な産業用アプリケーション向けの製品を30年以上にわたって設計してきました。これからの工場について、ST社はこれまでになく安全、高速、高効率で、多くのものが接続された工場の下地作りに貢献してくれます。