電気機械式アクチュエータではなく油圧式および空気圧式アクチュエータを使用する理由

電気機械式アクチュエータは、速度が遅すぎたり、パワーが足りなかったりして、特定のタスクを実行できないことがあります。電気機械式アクチュエータの代替手段としては、非常に高速で駆動できる空気圧式アクチュエータと、膨大な量の力を提供できる油圧式アクチュエータがあります。

どちらの代替手段も、バルブ、圧力リミッタ、チュービング、貯蔵容器などの部品を追加する必要がありますが、その結果、設計要件を満たすか、または超えるプロジェクトを製作できます。アクチュエータは、ピストン(リニア)またはベーン(ロータリ)のどちらかを可動部品として使用します。アクチュエータに流体を送り込むと、ピストンやベーンに圧力がかかり、それらが動きます。

適切な代替手段の選択

空気圧式システムでは、圧縮空気をアクチュエータに送り込むことで動きを作り出します。空気の圧力、量、加えられる負荷が大きいほど、アクチュエータは素早く反応します。アクチュエータは圧縮空気を使用しているため、アクチュエータのピストンやベーンは、空気負荷の増加または減少に応じた圧力を受けて動くことがあります。原則として、空気圧式アクチュエータは最も高速ですが、動きが圧縮空気の量に比例しないため、最終位置が変動します。

油圧式システムでは、非圧縮性の流体をアクチュエータに送り込むことで動きを作り出します。ピストン/ベーンは、送り込まれる流体の量に正比例して動き、その速度は流体にかかる圧力によって決まります。この流体は非圧縮性であるため、負荷力の変化で最終位置が変動することはありません。油圧流体の粘度は空気よりはるかに高いため、一定量を送り出すのにより多くの時間がかかります。

まとめ

油圧式システムは、空気圧システムに比べると、強力で位置決めもしやすいのですが、動きが遅いという欠点があります。空気圧式システムは、油圧式システムに比べると、はるかに高速ですが、最終位置が負荷の変化に比例しないので変動してしまうため、位置決めができないことがあります。どちらの代替手段も、多くの電気機械式システムより優れた性能上のメリットを提供しますが、より多くの付属部品を必要とします。このため、選択は慎重に行ってください。

著者について

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DigiKeyのテクニカルコンテンツ開発者であるDon Johanneck氏は、当社に2014年から勤務しています。最近現在の役職に移動し、彼はビデオの説明と製品の内容を書くことを担当しています。Donは、DigiKey奨学金プログラムを通じて、ノースランドコミュニティ&テクニカルカレッジのエレクトロニクステクノロジ&自動化システムで応用科学の準学士号を取得しました。彼はラジオコントロールのモデリング、ヴィンテージの機械の修復、そしていじくり回すことを楽しんでいます。

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