Red PitayaのSTEMlabは既存のデータ収集ツールに取って代わることができるか?
Red PitayaのSTEMlabは、無料のオープンソースソフトウェアが付属した、低価格の再構成可能なIoT機器です。10ビットまたは14ビットのアナログ/デジタルコンバータ(ADC)とデジタル/アナログコンバータ(DAC)(125メガサンプル/秒(MSPS)で稼働)を搭載したSTEMlabは、電気工学を学ぶ学生や愛好家が62.5MHzまでの信号やシステムを探求することを可能にします。
Red Pitayaは、以下に示す特長や用途から見て、現在市場にある他の教育用データ収集ツールキットと非常に似ていると思われるかもしれません。しかし、Red Pitayaはいくつかの特性の点で際立っています。
Red Pitayaの「STEMlab 125-10教育キット」(画像提供:Red Pitaya)
特長および用途
- 電圧計機能付き2チャンネルデジタルオシロスコープ(±20V)
- EthernetおよびUSB接続と、ドングルによるWIFIサポート
- 2チャンネル任意波形ファンクションジェネレータ
- 8チャンネルデジタルロジックアナライザ(3.3V CMOS、1.8Vまたは5Vトレラント、125MSPS)
- 16チャンネルデジタルI/O + SPI、I²C、UART、パラレルバスアナライザ
- 外部トリガ入力
- ファンクションジェネレータ付き2チャンネルスペクトラムアナライザ(スペアナ)(62.5MHz)
- VNA - ベクトルネットワークアナライザ
- ボードアナライザ
- LCRメータ
- ソフトウェア無線(SDR)など
- 拡張コネクタで電力供給が可能(+5V、3.3V、-4V)
- デュアルコアプロセッサとFPGAロジックを採用した、デュアルコアのARM Cortex A9 + Xilinx Zynq 7010 FPGAシステムオンチップ(SoC)がベース
Red Pitaya STEMlabの沿革
STEMlab 125-14は、2013年に誕生しました。Instrumentation Technologiesのエンジニアにより、シンプルかつ低価格でありながら強力なデータ収集デバイスを世界中のエンジニアに提供したいという思いから生まれました。とはいえ、Red PitayaのSTEMLabおよび現在利用可能な他のデータ収集ツールキットは、いずれも主に教育を目的として設計されました。また、Red Pitayaは、NASA、Apple、BOSCH、SIEMENSなどでも使用されています。MITは、これを使用してMRI装置を作ったこともあります。14ビットボードの成功を受けて、Red Pitayaはさらに手頃な価格のバージョンを作ることとし、STEMlab 125-10を発表しました。
コネクティビティとリモートアクセス
Red Pitaya独自の特長は、Ethernet経由でRed Pitayaのボードに接続できることです。ボードはウェブベースのアプリケーションを実行しているので、真の意味でのリモートアクセスが可能になります。ブラウザにRed PitayaのURLを入力するだけで、すぐに利用を開始できます。PCにソフトウェアを追加する必要はありません。とはいえ、Red PitayaはLabView、MATLAB、Scilab、Pythonとの相性が良好です。そのうえ、Jupyterにも対応しているため、Red Pitayaと連動した学習教材を非常に簡単に作ることができます。
Ubuntuを実行
すでに述べたように、Red Pitayaはあらゆる産業分野、学術分野のプロジェクトで使用されています。それを可能にしているのが、(Raspberry Piと同様に)フルUbuntuで動作するという点です。このため、Red Pitayaは、学生が研究室で学んだことを実際のプロジェクトに応用できるようにするための完璧なツールなのです。
教育ガイド
Red Pitayaが発売されて以来、教育関係者の間では、Red Pitayaが本物のエンジニアの育成に役立つ可能性があると早くから注目されていました。その証拠の1つが、回路や電子機器、計測技術、FPGAプログラミング、集積回路設計などの教材も用意されていることです。
製品ライン
あなたや生徒がSTEMlabボードを「卒業」したらどうしますか。通信用に使っていた人にとっては、SDRlab 122-16が当然の答えです。それ以外の方には、SIGNALlab 250-12がお勧めです。いずれにしても、製品ライン全体でソフトウェアが共通であるため、切り替えが容易であることが良い点です。
つまり、Red Pitayaは、教育者や学生だけでなく、高度な産業界のユーザーにとっても、十徳ナイフのような存在なのです。STEMlabは、FPGAプログラミング、デジタル信号処理、回路やエレクトロニクスなどの基礎を教えるのに最適なツールです。また、ステップバイステップの指導例も用意されているので、授業の準備も簡単です。
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