インダストリ4.0アプリケーションのための構成ブロック

驚くほど多様な産業分野では、幅広い自動化ソリューションが採用されており、それぞれが特定の運用ニーズに合わせて設計されています。そしてこれらすべてが、先進的なインダストリ4.0技術の恩恵を受けることが可能です。

第4次産業革命は、喧騒の中で一夜にして実現したわけではありませんが、信頼性の高いスイッチやセンサをひとつずつ積み重ねるように、着実に進歩を続けてきました。この進歩を如実に示す事例として、Amazonが2033年までにロボットを導入し、60万人の人間の作業員の雇用を不要にする計画を最近明らかにしたことが挙げられます。これにより、同社は現在の2倍の出荷量を見込んでいます。[1]

工場、車両、インフラがよりスマート化するにつれ、各システム内の電子機器の量は急増し続けています。製造業をはじめとする産業界の企業が、次世代制御システム、高度な安全ソリューション、データ転送を強化する最適化された通信技術の導入を模索するにつれ、部品とアプリケーションへの需要は急増するでしょう。TE Connectivityが提供するインダストリ4.0対応コンポーネントの包括的な製品ラインアップを簡単にご覧頂ければ、新規設計のために利用可能な構成ブロックの概要を迅速にご理解いただけます。

先進技術の統合

インダストリ4.0向けエレクトロニクスの世界市場規模は、2022年に1,460億ドルを超えました。2030年までには、AI、機械学習、モノのインターネット(IoT)、クラウドサービスなどの先端技術の融合により、この市場規模は6,270億ドル以上に拡大すると予想されています。[2]

優れた製品設計者は、先進的な電源、スイッチング、コネクティビティ、AI処理技術を産業分野のあらゆる領域に統合することで、この急成長から多くの利益を得ることが可能です。通信機能は、インダストリ4.0のコンポーネントをリアルタイムで監視、制御するだけでなく、データ分析を活用して潜在的な問題や故障の発生を事前に診断および予測することも可能になります。

この技術革新の中核を担うのは、スイッチングリレー、EMIフィルタ、安全システム、そして新開発の小型I/Oコネクタです。また、データと電力をわずか2本のワイヤで伝送するシングルペアEthernet(SPE)も重要な役割を果たします。これは現在の4本のワイヤを置き換え、より堅牢で長寿命な配線ソリューションにより重量とコストを削減します。

産業プロセスの複雑化と自動化の進歩に伴い、信頼性が高く、小型で、高出力なスイッチングソリューションへの需要が高まっています。TE Connectivityは、以下のような多様な小型リレー製品でこの機会に対応しています。

  • ハイパワー22VDC対応T9GV1L14-22(図1)は、PCB実装型の30Aリレーです。

図1:T9GV1L14-22リレーは、小型フットプリントでハイパワーのスイッチングを提供します。(画像提供:TE Connectivity)

  • ローパワーのT77S1D10-12は、より小型のフットプリントで10Aのスイッチングを実現し、設計者は信頼性を犠牲にすることなく電力とスペースのバランスをとることができます。
  • T9GS5L24-24(図2)は、制御ラックや電化製品パネルに適した、より堅牢な24VDCのPCB実装型リレーです。

図2:T9GS5L24-24は、大電流負荷向けに20Aのスイッチング能力を提供します。(画像提供:TE Connectivity)

安全性重視のアプリケーション

TE Connectivityは、安全性重視のアプリケーション向けに1-8588020-1(図3)のような強制ガイドリレーも各種提供しています。これらのコンポーネントは、機械的インターロックを採用し、すべての接点が同期して動作することを保証します。これにより電気的故障のリスクを低減し、診断範囲を提供します。28mm × 6mm × 15.5mmの薄型形状と210mWのコイル消費電力により、高温環境下での高密度実装に対応できます。

図3:SRS2ファミリのような強制ガイドリレーは、電気的故障のリスク低減と診断範囲の提供において重要なコンポーネントです。(画像提供:TE Connectivity)

インダストリ4.0アプリケーションにおいて安全性は、人間がロボットと協働し自動化システムと相互作用する機会が増える中、高い生産性を確保しつつ作業員を保護するための極めて重要な要素です。SRS4-2NO(図4)などのセーフティリレーは、セーフティカーテンなどの安全装置からの入力を監視し、非常停止、インターロック、安全回路が正しく動作していることを保証します。

図4:SRS4-2NOセーフティリレーは、損傷や負傷を防止するため、回路が正しく動作していることを保証します。(画像出典:TE Connectivity)

セーフティリレーは、SLC4-H30-031(図5)のようなセーフティライトカーテンに不可欠です。これは、発光部と受光部の間に赤外線ビームによる目に見えないフェンスを形成します。セーフティライトカーテンは、人間の作業者、機械、環境を保護するように設計されています。

図5:SLC4-H30-031のようなセーフティライトカーテンは、作業員と機械を保護するための信頼性の高い検知と監視を提供します。(画像提供:TE Connectivity)

自動化環境の高密度化に伴い、小型の接続ソリューションの需要が高まっています。TE ConnectivityのミニI/Oコネクタ2069577-1(図6)は、従来のRJ45コネクタのわずか25%のサイズであり、非常に小型のDINレールシステムモジュールを実現します。ミニI/Oコネクタは、シリアル、バス、Ethernet接続を提供し、PoE(Power over Ethernet)をサポートし、データレートは10Mbps~10Gbpsまで対応可能です。小型ラッチ機構により安定した接続を保証し、2重接点設計により不要な通信損失を防ぎます。

図6:省スペースのインダストリ4.0の設計においては、2069577-1のようなミニI/Oコネクタを活用できます。(画像提供:TE Connectivity)

設計者はまた、シングルペアEthernetにより配線を簡素化できます。これはデータと電力をわずか2本のワイヤに統合、簡素化し、従来のEthernetに必要な4本のワイヤを置き換えます。これにより複雑さ、重量、コストが削減され、高価なバスカプラやゲートウェイを必要とせずに、コスト効率の優れたギガビット速度を実現します。たとえば、TE Connectivityの2364150-1 IP20 SPEコネクタは、デバイスへの給電と最大1Gbpsのデータ速度を実現するPoDL(Power over Data Line)を可能にします。SPEケーブルは、従来の選択肢よりも多くの曲げサイクルに耐えるため、ロボティクスにおいて重要な利点となります。

まとめ

TE Connectivityは、インダストリ4.0アプリケーション向けに設計された包括的な一連の製品を提供しています。このブログでは、インダストリ4.0の要件を満たすために、幅広いスマートセンサや高度な電磁両立性(EMC)フィルタリング製品と組み合わせることができるリレーおよび接続オプションについて、ごく一部をご紹介しました。

 

[1]『Amazon Plans to Replace More Than 50 million Jobs With Robots(Amazon、5000万人以上の雇用をロボットで代替する計画)』、2025年10月21日。New York Times

[2]『Industry 4.0 Market (2023 - 2030)(インダストリ4.0市場(2023 - 2030))』、2023年9月。Grand View Research

著者について

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Pete Bartolikはフリーライターで、20年以上にわたってITとOTの問題や製品について研究し、執筆してきました。それ以前は、IT管理専門誌『Computerworld』のニュース編集者、エンドユーザー向け月刊コンピュータ誌の編集長、日刊紙の記者を務めていました。

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