APEC 2024

IEEE Applied Power Electronics Conference(APEC)2024がカリフォルニア州ロングビーチで開催されました。このカンファレンスでは、パワーエレクトロニクスの関係者、研究者、サプライヤ、ディストリビュータが業界と今後の展望について話し合います。IEEE APECカンファレンスは今回で39回目となります。

図1:住宅用ハイブリッドバッテリと統合EV充電器。(画像提供:DigiKey)

注目すべきトレンドは双方向パワーエレクトロニクスです。このトピックに対して、セッションで多くの時間が割かれ、展示会場でも多くのスペースが取られていました。双方向電源は、ACからDCへの変換(例:コンセントからACパワーを使ってバッテリを充電)と、DCからACへの変換(例:バッテリから送電網に電力を供給)を行うことができます。この分野で関心を集めているアプリケーションは電気自動車(EV)です(図1)。電気自動車は以前から存在していましたが、現在ではそれをベースにした製品が増えています。新しいアイデアは、需要の少ない時間帯にEVを充電し、需要の多い時間帯にグリッドに電力を供給するというものです。

図2:住宅用ハイブリッドバッテリと統合EV充電器の下側。(画像提供:DigiKey)

ユニットの下側(図2)は、電力変換で極めて重要な役割を果たし続ける受動部品が多いことを思い起こさせます。部品価格の概算は、BOM(部品表)コストの80%が受動部品(コンデンサ、チョーク、トランス)で、20%が能動部品(トランジスタ)です。

機能安全(接続されたシステムへの損傷や危険レベルの伝播を防止)や持続可能性(電力の効率的利用のさらなる促進)など、長年にわたって見られたその他のトレンドも続いています。

図3:機能安全とADIの列車の展示。(画像提供:DigiKey)

ADIの展示では、列車セットを40~50%効率よく運転することで、電力効率を向上できることを紹介していました。電力効率を向上した結果、同じ電力量でより長い時間走行することができます。この効率向上を実現する部品には、MAX42500MAX16193があります。

図4:Power Integrationsの効率的な電力変換の展示。(画像提供:DigiKey)

Power Integrationsは、効率をさらに高めるためにGaNによる電力変換の拡張を続けており、その結果マルチ出力電力変換製品を生み出しました(図4)。セッションで示され、この設計でも示された共通のテーマは、複数の機能を1つのICに組み込むことでした。1つのICの中に、スイッチや温度センサを含むドライバも見られるようになっています。

図5:APEC 2024でのDigiKeyパワーエレクトロニクスの展示。(画像提供:DigiKey)

DigiKeyのブースでは、当社が販売するパワーエレクトロニクス製品を展示していました(図5)。DigiKeyは、ディスクリート部品や完成品電源など、あらゆる種類の部品と各種サポートを提供しています。展示では、製品だけでなく、電力アプリケーション & テクノロジーページDigiKeyイノベーションハブもご紹介しました。

APEC 2024に参加できたことは素晴らしいことでした。双方向電力変換、機能安全、持続可能性のさらなる進歩は、今後のパワーエレクトロニクスの有望なトレンドです。

図6:APEC 2024のDigiKey代表者。(画像提供:DigiKey)

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Shawn Luke is a Technical Marketing Engineer at DigiKey with a focus on content. He identifies technical trends and helps transform them into meaningful design guides, articles, blogs, or videos. He has 20 years of experience working in hardware and software related industries.

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