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マルチメータCAT（カテゴリ）安全定格とは？

筆者： Ashley Awalt 2020-02-25

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もしあなたが以前にマルチメータを使ったか、そのデータシートを見たことがあれば、CAT（カテゴリ）安全定格に気が付いたでしょう。これはどういうもので、なぜ重要なのでしょうか？このブログとその動画では、こうした疑問に答えます。

IEC（International Electrotechnical Commission、国際電気標準会議）によれば、マルチメータのメーカーはその全製品について安全性試験指針に従い、各装置が必要な定格を満たすか上回るようにしなければなりません。これらの施策は、ユーザーを死亡に至るおそれのある予期しない衝撃から守るために導入されています。

測定する負荷のタイプに応じて定義された4つのレベルがあります。

CAT I	電子装置	小さな回路基板から、それよりも大型で高電圧を伴うが低電力の装置までのすべて
CAT II	単相AC負荷	電化製品や携帯型工具
CAT III	3相配電	大型の建物照明システムおよび多相モータ
CAT IV	3相商用接続または屋外導線	電気メータ、屋外接続、すべての低電圧高電力接続

これら4つのレベル内で、IECは各カテゴリに過渡現象試験の指針を設定しました。

測定カテゴリ	動作電圧	過渡電圧	テストソース（インピーダンス）
CAT I	150V	800V	30Ω
CAT I	300V	1500V	30Ω
CAT I	600V	2500V	30Ω
CAT I	1000V	4000V	30Ω
CAT II	150V	1500V	12Ω
CAT II	300V	2500V	12Ω
CAT II	600V	4000V	12Ω
CAT II	1000V	6000V	12Ω
CAT III	150V	2500V	2Ω
CAT III	300V	4000V	2Ω
CAT III	600V	6000V	2Ω
CAT III	1000V	8000V	2Ω
CAT IV	150V	4000V	2Ω
CAT IV	300V	6000V	2Ω
CAT IV	600V	8000V	2Ω
CAT IV	1000V	12000V	2Ω

これを拡張して動作電圧および過渡電圧に対する電流を計算すると、2つのCAT定格が同じ動作電圧をカバーしていても、それらが同じであることを意味してはいないことがわかります。

測定カテゴリ	動作電圧	過渡電圧	テストソース（インピーダンス）	動作電流	過渡電流
CAT I	150V	800V	30Ω	5A	26.6A
CAT I	300V	1500V	30Ω	10A	50A
CAT I	600V	2500V	30Ω	20A	83.3A
CAT I	1000V	4000V	30Ω	33.3A	133.3A
CAT II	150V	1500V	12Ω	12.5A	125A
CAT II	300V	2500V	12Ω	25A	208.3A
CAT II	600V	4000V	12Ω	50A	333.3A
CAT II	1000V	6000V	12Ω	83.3A	500A
CAT III	150V	2500V	2Ω	75A	1250A
CAT III	300V	4000V	2Ω	150A	2000A
CAT III	600V	6000V	2Ω	300A	3000A
CAT III	1000V	8000V	2Ω	500A	4000A
CAT IV	150V	4000V	2Ω	75A	2000A
CAT IV	300V	6000V	2Ω	150A	3000A
CAT IV	600V	8000V	2Ω	300A	4000A
CAT IV	1000V	12000V	2Ω	500A	6000A

ここで、600Vの場合のCAT IIIと1000Vの場合のCAT IIを例にとると、定格動作電圧の方が高いからといって、それだけですべて同様に扱えるということは意味しないことが明確に示されます。

マルチメータの装置そのものかデータシートに記されたCAT定格を見ずに、メータの定格を知る確かな方法はありません。疑念がある場合は、より十分な保護を行う方が常によいことを覚えておいてください。

著者について

Ashley Awalt氏はアプリケーションエンジニアリング技術者で、2011年からDigiKeyに携わっています。彼女は、DigiKey奨学金プログラムを通じて、ノースランドコミュニティ＆テクニカルカレッジのエレクトロニクステクノロジ＆自動化システムで応用科学の準学士号を取得しました。彼女の現在の役割は、独自の技術プロジェクトを作成し、プロセスを文書化し、最終的にはプロジェクトのビデオメディアカバレッジの制作に参加することです。アシュリーの余暇には、好きなことと言えば - ああ、待って、お母さんにとって暇な時があるでしょうか？