UpdateHub:リモートでのファームウェアアップデートのための包括的なソリューション

IoTおよびインダストリ4.0の発展にともない、インターネットに接続されているデバイスの数が急激に増加しており、その結果、デバイスに組み込まれているソフトウェアの数も急増しています。こうした状況の中、各製品部門は、製品をより素早く安全な方法で改善および修正するという市場の要求に直面しています。Over-The-Airのアップデート(OTAと呼ばれることが多い)を利用すれば、ソフトウェアのアップデート内容をリモートで送信できるため、こうしたデバイスを簡単にアップデートすることができます。Over-The-Airでのファイル転送において、安全性と俊敏性を確保するための最適な方法は、エンドツーエンドのソリューションを使用することです。

UpdateHubについて

(画像提供:O.S. Systems Development Lab)

O.S. Systems Development Labが提供しているUpdateHubは、包括的なOTAアップデートシステムであり、Linuxベースデバイスのリモートでのアップデートプロセスをシンプルにします。このシステムの稼働サイクルは、ご使用のデバイスに必要な機能拡張と修正が含まれたアップデートパッケージが管理サーバに送信されるところから始まります。この管理サーバは、これらのアップデート内容をデバイスに対して安全に送信する役割を担います。この作業は、デバイスのオペレーティングシステムに統合されているエージェント、そしてアップデートを管理するためのリソースを提供する管理プラットフォームによって実施されます。

UpdateHubを利用することにより、シームレスなセキュリティのアップデート、デバイスでの新機能の追加やバグの修正を、製品ラインから現場のデバイスまでを対象に実施できる柔軟性を実現することができます。UpdateHubによって設計されたこの展開スキームは、任意の数のデバイスに対して拡張することができます。UpdateHubは複数ステージの展開計画を実行することができるため、大量のデバイスを最大限に制御すると同時に、小規模な配備に適したシンプルな展開を行うこともできます。

UpdateHubが包括的なOTAアップデートシステムである理由

UpdateHubは、以下のような、ファームウェアのOver-The-Airアップデートに関するあらゆる内容を処理します。

  • セキュリティに対するパッケージシグネチャ検証のアップデート
  • アップデートが失敗した場合の自動でのロールバック
  • 条件に応じたインストール(コンテンツ、バージョン、およびカスタムパターンのサポート)
  • 各アップデートステップに対するコールバックのサポート
  • ローカルエージェントに対する制御と問い合わせを行うHTTP API
  • ブートローダのアップデートのサポート

一連の豊富な機能により、組み込みLinuxデバイスにおける開発作業、リスク、コストが軽減され、市場投入までの時間が短縮されます。UpdateHubを利用することで保証のコストを節約し、バグ修正と新機能追加の速度を向上させ、自社の製品に注力するための時間を確保できるようになります。

UpdateHubの仕組み

UpdateHubの管理プラットフォームは、2種類から選択できます。

  • UpdateHub Community Edition(CE):オープンソースバージョン。コミュニティによって常時アップデートと保守が行われています。UpdateHubを初めて使用し、ファームウェアのOver-The-Airアップデートを試してみたい個人開発者や小規模チームに最適です。
  • UpdateHub CloudエンタープライズクラスでクラウドベースのSaaS(サービスとしてのソフトウェア)ソリューション。高性能で信頼性が高く、拡張可能で安全なクラウドネットワークを基盤として構築されており、デバイスの大規模なOver-The-Airアップデートを管理するためのカスタマイズされたフィルタが用意されています。

アップデートパッケージがUpdateHubのマネージャサーバにアップロードされると、デバイスでアップデートを利用できるようになります。デバイス上にあるUpdateHubエージェントは、利用可能なアップデートパッケージがあるかどうかを確認します。このエージェント/サーバの通信は、TLSプロトコルを使用して暗号化されます。ファイル転送が開始される前に、ネットワーク経由でのファイル転送でファイルが壊れることを回避するために、アップデートパッケージの整合性がエージェントによって検証されます。次に、アップデートパッケージの信頼性が暗号化シグネチャを使用して検証されてから、パッケージがデバイスにインストールされます。アップデートパッケージのインストール中に障害が発生した場合は、デバイスの動作停止を回避するために、自動でのロールバックによって直前のバージョンが確保されます。

UpdateHubは、すべてのデバイスを常に最新の状態に維持するために最適な手段です。

詳細については、docs.updatehub.ioを参照してください。

著者について

Image of Otávio Salvador

Otávio Salvador氏は、2002年から組み込みシステムに取り組んでいる「組み込みLinux」のエキスパートです。実業家、ライター、OS Systems Development LabのCTO、オープンソースコミュニティの活発なメンバーなど多彩の顔を持つ彼は、Yocto Project、U-Boot、Linux Kernel、OpenEmbedded、Rustなどのいくつものプロジェクトに貢献しています。

More posts by Otávio Salvador(オタヴィオ・サルバドール)氏
 TechForum

Have questions or comments? Continue the conversation on TechForum, Digi-Key's online community and technical resource.

Visit TechForum