PLE69Bシリーズ 薄膜パワーインダクタ

TDKは、AIデータセンターの光トランシーバでデータ信号と電力を分離するために使用される薄膜インダクタPLEC69Bシリーズ（1.2mm x 0.6mm x 0.95mm（L x W x H）のラインアップを拡充します。AIの普及により、高速大容量の光トランシーバへの需要が急増しています。これらのトランシーバで使用されるバイアスティー回路は、信号と電力を単一の伝送ラインに重ね合わせるように設計されています。PLEC69Bのようなインダクタは、そのインピーダンス特性により、バイアスティー回路において信号と電力を分離し、信号が電力側に流れるのを防ぎます。

この部品は、TDK独自の金属磁性材料と構造設計により、1206サイズで10μHのインダクタとしては最高水準の性能*を実現しています。周波数帯域が10MHz～200MHzと広いため、信号と電力を高インピーダンスで分離でき、通信品質が向上します。さらに、直流抵抗は1.4Ω（標準）で、市販の類似製品より約70%低くくなっています。これにより、電力損失と発熱を抑制します。定格電流（I_sat）も0.2Aで、類似製品の1.7倍です。さらに、寸法が小さいため、PCB上のスペースが少なくて済みます。PLEC69Bは、+125℃の動作温度の上限により、高い信頼性を保証します。

*出典：TDK、2025年8月現在