i.MX RT500 クロスオーバーMCU

NXP社のi.MX RT500クロスオーバーMCUは、EdgeVerse™エッジコンピューティングプラットフォームの一部であり、グラフィックスエンジンおよび最新のCadence^®製Tensilica^® Fusion F1 DSPコアを、次世代Arm^® Cortex^®-M33コアと組み合わせることで、低電力HMIアプリケーション向けに最適化されています。i.MX RT600ファミリは、NXPのEdgeVerse™エッジコンピューティングプラットフォームの一部です。これらのデバイスは、セキュアで電力が最適化された組み込みプロセッサを使用して、ディスプレイベースのアプリケーションの性能を引き出すように設計されています。

i.MX RT500 MCUは、EdgeLock^® Assuranceプログラムの一部であり、オンチップのセキュリティ機能を提供し、セキュアブート、セキュアデバッグ、セキュアライフサイクル管理の基礎の上に構築されており、リモート攻撃やソフトウェアローカル攻撃に対抗できるように設計されています。

i.MX RT500ファミリは、Arm Cortex-M33 CPUと、Cadence社のXtensa® Fusion F1オーディオデジタル信号プロセッサCPUを組み合わせた、組み込みアプリケーション向けのデュアルコアマイクロコントローラです。Cortex-M33には、2つのハードウェアコプロセッサが搭載されており、複雑なアルゴリズムに対応するための性能が向上しています。また、LCDインターフェースとMIPI DSI PHYを備えた2DベクトルGPUも搭載されています。このファミリは、豊富なペリフェラルを備え、非常に低い消費電力を実現しています。このデバイスは、最大5MBのSRAM、それぞれ32KBのキャッシュ（1つはダイナミック復号機能付き）を備えた2つのFlexSPI（オクタル／クアッドSPIインターフェース）、高速USBデバイス／ホスト＋PHY、12ビット1MS/s ADC、アナログコンパレータ、最大8つのDMICチャンネルをサポートするオーディオサブシステム、MIPI DSI PHYを備えた2D GPUおよびLCDコントローラ、SDIO/eMMC、FlexIO、AES/SHA/Crypto M33コプロセッサ、PUFキー生成機能を備えています。

i.MX RT500のハードウェア開発は、i.MX RT500とオンボードメモリ、コネクタ、センサを組み合わせた6層のHDIプリント基板である「i.MX RT595 EVK」からスタートします。このボードはArduinoシールドと互換性があり、Arm CM33コア用の「MCUXpresso」ソフトウェア＆ツール、Fusion F1 DSP用の「Cadence Tensilica Xplorer」ソフトウェア＆ツールでサポートされています。回路図や設計ファイルは、nxp.comで公開される予定です。EVKボードは、Arduino™ハードウェアシールドと互換性があります。また、EVKには、別売りのディスプレイがいくつか用意されています。