BASシリーズ バッテリ安全センサ

HoneywellのBASシリーズは, 光散乱の原理を利用してリチウムイオン電池パックの熱暴走を検知、報告する車載用のエアロゾルセンサです。密閉型リチウムイオン電池パック内の熱暴走イベントの初期兆候である、煙、液体、デブリなどのエアロゾルの存在と濃度を検出します。

熱暴走は、電気自動車に使用されるリチウムイオン電池に固有の安全上のリスクです。これは、リチウムイオン電池セルが不可逆的な自己発熱状態になり、最終的に発火に至る可能性がある現象です。リチウムイオン電池に使用される電解質は揮発性が高く、可燃性です。電池パックを乱用すると、本質的に発熱性の化学反応が開始され、熱暴走と呼ばれる自己発熱する不可逆的な状態に陥る可能性があります。熱暴走の初期段階では、電池セルから煙、液体、デブリが排出される場合があります。HoneywellのBASシリーズは、煙、液体、デブリの存在を検知し、報告することができます。熱暴走の早期発見は、生命や財産の損失を軽減する可能性を秘めています。

BASシリーズは、CAN（Controller Area Network）通信プロトコルを用いて200μg/m³～10,000μg/m³までのエアロゾル濃度を測定、報告します。工場でプログラムされた熱暴走警告閾値は5,000µg/m³です。ウェイクアップ出力とリクエスト入力機能により、低消費電流と信頼性の高いシステム統合が可能になります。これらの製品は、より高い品質と信頼性の要件を満たすように設計されています。BASシリーズはRoHS対応です。BASシリーズは、用途に応じたカスタマイズが可能です。