MAX25169 150mAバックライトドライバ

ADIのMAX25169は、車載用TFT-LCDアプリケーション向けの高集積TFT電源およびLEDバックライトドライバICです。このICは、1個のブーストコンバータ、1個の反転バックブーストコンバータ、2個のゲートドライバ電源および、ディスプレイバックライトの1～6個のLEDストリングに給電可能なブースト/SEPICコントローラを内蔵しています。また、露出パッドを備えた7mm x 7mmの48ピンTQFNパッケージで提供され、-40°C～+125°Cの周囲温度範囲で動作可能です。MAX25169の評価キット（EVキット）は、MAX25069/MAX25169 ICの機能を実証します。このEVキットは、スタンドアロンモードまたはI²Cモードで動作するように設定できます。

EVキットのTFT-LCD電源部分は、2.65V_DC～5.5V_DCの電源電圧で動作します。ブーストレギュレータ（HVINP）は、4.9V～10.5V出力のバイポーラモード、または11.7V～18V出力のユニポーラモードで構成され、最大300mAを供給します。反転レギュレータ（NAVDD）は、ブーストコンバータ電圧に追従する負の出力を生成し、最大200mAを供給します。ゲートドライバ電源は安定化チャージポンプで構成されており、バイポーラモードでは8.4V～21V、ユニポーラモードでは12.6V～31.5V（VG_ON）および-4V～-18V（VG_OFF）を生成します。AVDDの設定に応じて、それぞれ最大15mAを供給できます。

HB LEDドライバ部分では、昇圧DC/DCプリレギュレータに続いて6チャンネルのリニア電流シンクを実証します。昇圧プリレギュレータは2.2MHzまたは400kHzでスイッチング可能で、電流シンクに最大900mAを供給可能な電流モード制御レギュレータとして動作します。各LEDチャンネルは最大36Vで動作し、最大150mAを供給します。

EVキットのLEDドライバ部分は、3VのDC電源電圧から高輝度（HB）LEDストリング順方向電圧までで動作します。また、EVキットでは、適応型出力電圧、安全レベルASIL-Bを満たす豊富な診断機能、サーマルシャットダウン、位相シフトパルス幅変調（PWM）調光など、ICに備わるその他の機能も実証します。

調光は、DIMパッドに印加するPWM信号を使用して外部から行うこと、あるいはI²Cを使用して希望の調光周波数および個別のデューティサイクルをプログラムして内部で行うことが可能です。また、レジスタビットを介してハイブリッド調光機能を有効化することで、電磁干渉（EMI）を低減できます。

MAX25169EVKIT# EVキットが提供するI²Cインターフェースは、PICO Board MAX32625または汎用マイクロコントローラなどのサードパーティ製I²Cマスターデバイスとの組み合わせで動作可能です。また、ICの機能を実行するためのシンプルなグラフィカルユーザーインターフェース（GUI）を提供するWindows®互換ソフトウェアも備えています。