MAX22216シリアル制御ソレノイド/モータドライバ

ADIのMAX22216は、4種類のプログラム可能36Vハーフブリッジを統合しています。主に、オン/オフソレノイドバルブ、DCモータ、比例バルブ、双安定バルブ、リレーなどの誘導負荷を駆動することを目的としています。MAX22216は、ハーフブリッジあたり最大3.2A_FSに対応します。

MAX22216ハーフブリッジは、2つの異なる使用ケースをサポートします。1つ目のケースでは、構成設定はシリアルペリフェラルインターフェース（SPI）を通じて入力でき、いつでも変更できます。あるいは、設定をワンタイムプログラム可能（OTP）レジスタに保存し、電源投入時に読み込むことで、スタンドアロン動作を有効にすることもできます。レジスタはユーザーによるプログラム可能です。OTP書き込み手順は、温度と電圧が十分に管理された工場で実行されなければなりません。

ハイサイド/ローサイドシングルエンドドライブ動作とブリッジタイドロード（BTL）構成がサポートされています。チャンネルの並列化もサポートされています。電圧制御、電流制御、および混合方式がサポートされています。

電圧ドライブ安定化（VDR）モードでは、ハーフブリッジ出力電圧が制御されます。供給の変動は内部的に補正されます。電流ドライブ安定化（CDR）モードでは、ハーフブリッジ出力電流が制御されます。電流は内部で検知され、正確な閉ループ制御のためにコントローラにフィードバックされます。比例ゲインと積分ゲインを設定して、定常エラーと動的パフォーマンスを最適化できます。

MAX22216は、ソレノイドとDCモータドライブ制御の最適化を目的とした機能を統合しています。これには、省電力化のための2レベルシーケンサ、ノイズ低減のためのドライブ信号ランプ制御（RAMP）、静止摩擦やヒステリシスの影響を打ち消すディザー機能（DITH）、オン/オフサイクルを短縮するための高速消磁機能（DC_H2L）、突入電流やストール電流を制限するためのDCモータ電流リミッタなどが含まれます。

高度な診断機能により、システムの信頼性が向上し、予測メンテナンスが可能になります。これには、プランジャ移動検出（DPM）、インダクタンス測定、移動時間測定、オープンロード（OL）検出、シリアルインターフェースを介したリアルタイム電流監視などが含まれます。

MAX22216は、過電流保護（OCP）、過熱保護（OTP）、低電圧誤動作防止（UVLO）などの保護回路を備えています。障害が検出されるたびに、障害インジケータピンがアサートされます。

MAX22216-EVALを使用することで、TRINAMIC評価ボードシステムと組み合わせて、またはスタンドアロンボードとしてMAX22216の評価が可能になります。標準的な回路図を使用し、異なる動作モードをテストするためのいくつかのオプションを提供します。