MAX17614理想ダイオード/電源セレクタデバイス

ADIの理想ダイオード/電源セレクタデバイスであるMAX17614は、最大+60Vおよび-65Vの正負入力障害と最大3Aの出力負荷電流に対するシステムの調整可能な保護境界を提供します。このデバイスは、130mΩ（標準）の低い累積RONで直列に接続された2つの内部nFETを備えており、理想ダイオード機能を実装して、システム効率を改善しながら逆入力電圧および逆電流保護を提供するために使用できます。入力不足電圧（UV）保護は4.5V～59Vの間でプログラム可能です。これに対して、過電圧（OV）保護は5.5V～60Vの間で個別にプログラムできます。さらに、内部デフォルトの不足電圧ロックアウト（UVLO）立ち上がり閾値は4.2V（標準）に設定されています。

このデバイスは、メイン監視システムによってENピンを介して有効または無効にされ、接続された負荷への電力供給をオンまたはオフにするスイッチ操作を提供します。

デバイスを流れる電流は、SETIとGNDの間に接続された抵抗によってプログラムされた0.15A～3Aの電流制限を設定することによって制限されます。デバイスの電流が設定された電流制限に達するか、それを上回ると、内部nFET Q2が制御され、電流は設定された値によって制限されます。このデバイスには、自動復帰、連続、ラッチオフの3つの電流制限モードあります。SETIピンはGNDを基準とした電圧も示します。通常の動作では、この電圧はデバイス電流に比例します。SETIピンに現れる電圧は、瞬間的なデバイス電流を記録する監視システムのアナログデジタルコンバータ（ADC）によって読み取られる場合もあります。このデバイスには、様々な動作信号やフォールト信号を示すFLAGおよびUVOV通信信号が用意されています。通信信号ピンは本質的にオープンドレインであり、適切なシステムインターフェース電圧への外部プルアップ抵抗が必要です。

このデバイスには、様々な動作信号やフォールト信号を示すFLAGおよびUVOV通信信号が用意されています。通信信号ピンは本質的にオープンドレインであり、適切なシステムインターフェース電圧への外部プルアップ抵抗が必要です。

このデバイスは、過度の電力消費に対する内部サーマルシャットダウン保護機能を備えています。

MAX17614EVKIT#評価キット（EVキット）は、完全に組み立てられ、テストの済んだ回路基板であり、20ピンTQFN-EPパッケージの理想ダイオード/電源セレクタMAX17614を実証します。このEVキットを使用すると、2つの電源を入力として接続できます。その負荷は、理想ダイオードアプリケーションの高電圧電源から電力を受け取ります。電源セレクタアプリケーションの場合、負荷はそれぞれのENピンを駆動することにより2つの電源のいずれかから電力を取得します。EVキットの構成では、2つのインスタンスで独立した設定が可能であり、調整可能な過電圧、不足電圧、逆電流ブロッキング、3つの電流制限タイプ（自動、連続、ラッチオフ）、異なるプログラム可能な電流制限閾値（0.15A～3A）の実証が可能となります。このICの利点と機能の詳細については、MAX17614 ICのデータシートを参照してください。

特長と利点

• 理想ダイオード動作
• 高速逆電流遮断保護（140ns）
• シームレスな電源切り替え
• 堅牢な保護により、システムダウンタイムを削減
• 広い入力供給範囲：+4.5V～+60V
• 過渡電圧サプレッサ（TVS）なしで最大35V入力までホットプラグインに対応
• 負入力耐性：-65V
• 低RON：130mΩ（標準）
• サーマルシャットダウン保護
• プログラム可能な起動ブランキング時間
• -40°C～+125°Cの拡張温度範囲
• 再使用およびより少ない再適格性確認を実現する柔軟な設計オプション
• 調整可能な入力不足電圧ロックアウト（UVLO）および過電圧ロックアウト（OVLO）閾値
• プログラム可能な順電流制限：全温度範囲にわたって+3.6%および-3.3%の精度で0.15A～0.3A、±3.3%精度で0.3A～3A
• プログラム可能な電流制限フォールト応答：自動復帰、連続、ラッチオフモード
• フォールト表示信号を内蔵：UVOVおよびFLAG
• 基板スペース節約および外部BOM点数の低減
• 20ピン、4mm x 4mm、TQFN-EPパッケージ
• 統合連続nFET
• 小さな総合ソリューションサイズ
• 高速応答時間
• 厳しい電流制限制度