ADXL371 MEMS加速度センサ

ADIのADXL371は、超低消費電力の3軸±200g微小電気機械（MEMS）加速度センサで、2560Hzの出力データレート（ODR）で28μAを消費します。ADXL371は、低消費電力動作を実現するためにフロントエンドの電源のオン/オフを行わないので、センサ出力にエイリアスが生じるおそれはありません。

超低消費電力に加えて、ADXL371は、消費電力を低減しながら衝撃を検出することを可能にします。このデバイスは、ディープマルチモード出力先入れ先出し（FIFO）、複数のアクティビティ検出モード、および閾値超過イベントのピーク加速度のみを捕捉する手段などを備えています。

また、非アクティブ時のモーション監視用に、割り込み駆動によるウェイクアップ機能を備えた2つの低消費電力モードも用意されています。ウェイクアップモードでは、出力ノイズを十分小さく抑えるために加速度データを平均化して、低g閾値でデバイス動作をトリガすることができます。インスタントオンモードでは、ADXL371は1.7μAを消費し、衝突の有無について継続的に環境をモニタします。内部で設定した閾値を超える衝突イベントが検出された場合、デバイスは、イベントを記録するのに十分な速さで通常動作モードに切り替わります。

高gアプリケーションでは、広い周波数範囲にわたって加速度成分が現れる傾向があります。ADXL371は、高gアプリケーションによく見られる帯域外信号を減衰させる、4極ローパスアンチエイリアシングフィルタを内蔵しています。ADXL371はまた、周囲温度ドリフトのような初期誤差やゆっくり変化する誤差を除去するために、ハイパスフィルタも内蔵しています。

ADXL371は、100mg/LSBのスケールファクタで12ビットのデータを出力します。設定レジスタとデータレジスタには、シリアルペリフェラルインターフェース（SPI）、またはI²Cプロトコルを介してアクセスできます。ADXL371は広い電源電圧範囲で動作し、3mm × 3.25mm × 1.06mmのパッケージで提供されます。

EVAL-ADXL371Zは、ADXL371超低消費電力3軸デジタル出力MEMS加速度センサの性能を手早く評価できるシンプルな評価ボードです。EVAL-ADXL371Zは、既存のシステムでADXL371を評価するのに最適です。この評価ボード、剛性が高く、サイズが小さいため、システムと加速度測定の両方に対するボードの影響を最小限に抑えることができます。

特長

• 測定範囲：±200g
• 160Hz～2560Hzの範囲で帯域幅を選択可能、4極アンチエイリアシングフィルタ内蔵
• 選択可能なオーバーサンプリング比
• 調整可能なハイパスフィルタ
• 超低消費電力
• コイン電池による電力供給が可能
• 28µA（2560Hz ODR時）、電源3.3V
• 低消費電力、ウェイクアップモードによる低g アクティビティ検出
• 閾値調整可能なインスタントオンモード：1.7µA
• スタンバイモード：<0.1μA
• システムレベルの省電力を実現する組込み機能
• 内蔵FIFOによりホストプロセッサの負荷を最小化
• プロセッサの介入を必要としない自律的割り込み処理
• 超低消費電力イベントモニタリング機能が衝突を検出し、過渡イベントを取り込むのに十分な速度でウェイクアップ
• 調整可能な低g閾値のアクティブ/インアクティブ検出
• 広い動作電圧範囲：2.5V～3.5V
• 外部トリガによる加速度サンプルの同期
• SPIデジタルインターフェースとI²Cインターフェースをサポート
• スケールファクタ100mg/LSBで12ビット出力
• 広い温度範囲：-40°C～+105°C
• 小型薄型パッケージ（3mm × 3.25mm × 1.06mm）