プロジェクトに合った正しいディスプレイの選び方
アプリケーションに合ったディスプレイを選択する際、最も重要な事は「何を表示したいのか?」と自問することです。
この問いへの答えは、表示すべきを情報をいくつかの観点から熟考することにあります。テキストだけ、または埋め込みグラフィックだけを表示したいという場合があります。グラフィックは、一定のシンボルの場合もあれば、動画の場合もあるでしょう。また情報の量も、ディスプレイのサイズや解像度の決め手になります。日差しの強さ、視野角、ディスプレイまでの距離による可読性も考慮すべき重要な要素です。
画面に数字を表示するだけであれば、よく普及している7セグメントディスプレイで十分でしょう。LEDでもLCDでもかまいません。このタイプのディスプレイは、ちょっとありきたりですが、読み易く、コントロールし易いのが良いところです。しかし、テキストは一部の文字しか表示できません。すべてのアルファベット文字を表示するには、14セグメントか16セグメントのディスプレイが必要です。これにも、LEDとLCDの選択肢があります。このタイプのディスプレイの多くは、内蔵コントローラなしで提供されます。つまり、アプリケーションのディスプレイ駆動、タイミング、リフレッシュは自分の仕事ということになります。ありがたいことに、多種多様なディスプレイドライバが利用できます。あるいは、マイクロコントローラを使ってディスプレイ使用に適応させることができます。幸いにも、内蔵ドライバ付きの7セグメントLEDディスプレイがあります。このようなインテリジェントLEDは、シフトレジスタを介してアドレス指定することができ、LEDの駆動やリフレッシュを必要としません。7セグメントまたは14セグメントのディスプレイを使用する際の別のソリューションは、I2CC、SPI、またはUARTを介して制御されるアドレス指定可能なバージョンです。
図1:タッチスクリーン機能付きLCDグラフィックディスプレイ
(NHD-3.5-320240MF-ATXL#-T-1-ND)
テキストを表示するもう1つの方法はドットマトリクス型ディスプレイで、これはLEDまたはLCDディスプレイとしても入手できます。このタイプのディスプレイは、文字数によってはディスプレイコントローラが内蔵されていることがよくあります。コントローラは、ディスプレイの駆動、タイミング、リフレッシュを処理します。通常は、シリアルまたはパラレルインターフェースを介してプログラムすることができます。コントローラのドライバやライブラリも通常は入手可能ですが、一部のものは初めからLinuxに組み込まれています。このようなソフトウェアサポートにより、ディスプレイにテキストを書き込むことは、印刷コマンドを使用するのと同様になります。
これらのアプローチに付きものの制限は、テキストの解像度とフォントおよびサイズの選択です。ドットマトリクス型ディスプレイのコントローラには、異なるフォントをコントローラに読み込む能力を持ったものがあります。ただし、解像度やサイズは異なるディスプレイを使用してのみ変更できます。
図1のようなグラフィックディスプレイは、さまざまなフォントとサイズの可能性を提供します。また同じ画面で色を変えたり、アイコンや画像を表示するのも簡単です。ほとんどのグラフィックディスプレイはLCDタイプです。これらのLCDには、駆動、リフレッシュ、タイミングを処理するディスプレイコントローラがよく内蔵されています。私の場合は通常、いろんなシリアルまたはパラレル接続インターフェースを使用して画像を転送します。あるいは、LVDS接続を使用してディスプレイを直接マイクロプロセッサに接続する方法もあります。
接続インターフェースを選択する際には、電圧レベルとタイミングの制約を考慮するだけでなく、ソフトウェアの統合性についても考慮する必要があります。実際には、この事はすべてのディスプレイで考慮する必要があります。
グラフィックディスプレイは、LEDマトリクス型ディスプレイを用いてカラーで構築することもできます。LEDディスプレイに関しては、インテリジェントLEDを使用するという別の選択肢もあります。インテリジェントLEDは、カスタムLEDマトリックスを作成するためにマウントされていない状態で使用できるか、または行と列の構成が異なるマウントされたマトリクスとして使用できます。
自分のプロジェクトに適したディスプレイを選択することは必ずしも容易ではありませんが、要件が明確であれば大きなヒントになります。正しいディスプレイを選ぶことができれば、開発プロセス全体で多くの時間を節約することができ、ユーザーとの対話を積極的に体験することができるでしょう。
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