最適なDINレール電源の選択
標準化されたDINレールにより、電源を電気エンクロージャに簡単に取り付けることができます。しかし、設計者は、アプリケーションの信頼性、耐用年数、運用コストに影響する効率と熱放散の問題を見過ごすわけにはいきません。
信頼性の低い電源は、システム設計者およびその顧客を激怒させる可能性があります。電源ユニットを予想より早く交換するには時間とコストがかかり、システムのダウンタイムは多くのアプリケーションで受け入れられません。
熱は、DIN電源の低効率や故障と密接に関係しています。熱は、電気を蓄え、電圧と電流の変動を滑らかにする電源に使用されている電解コンデンサを劣化させます。
コンデンサは最も温度に敏感な部品であり、電源で最初に故障することがよくあります。温度が10°C上昇すると、期待寿命が半減するため、過熱に対する保護は重要な設計上の考慮事項です。半導体やはんだ接合部も温度上昇に弱いです。
効率的な設計、適切な熱管理、高品質な部品の選択により、製品設計者は熱の影響を緩和し、耐用年数を延ばし、システムの信頼性を高めることができます。
高効率設計の最適化
DINレール電源の効率は、入力電力に対する出力電力の比率で表されます。たとえば、95%の効率で動作する電源では、入力エネルギーの5%のみが熱として失われるのに対し、効率85%の電源では15%が失われます。
発熱が少ない高効率の電源では、冷却要件が軽減され、電解コンデンサがメーカー設定の耐用年数に達する可能性が高まり、電源ユニットの全体的な信頼性が向上します。
熱管理を最適化することで、外部環境に熱を放散し、内部温度を下げることができます。さらに、電源は温度に敏感なコンポーネントの熱暴露を最小限に抑え、全体的な耐久性と耐用年数を向上させることができます。
電源はますます複雑化する一方で、同時に小型化も進んでいます。電源内の限られたスペースでは、冷却ダクトの設置が極めて重要であり、設計者はこれを不可欠な要素と捉えることが望ましいでしょう。高度な冷却コンセプトにより、内部ヒートシンクの必要性がなくなる場合も多く、電源の重量がさらに減少し、製造コストを大幅に削減できる可能性があります。
電源ユニットの製造方法
PULSのようなメーカーは、高効率、最適化された熱管理、精密な測定技術により、信頼性が高く環境に優しい電源の設計が可能であることを示しています。
電源効率の測定は複雑です。システム開発者は、メーカーが提供するデータが標準化されたテスト手順によって取得されたものであることを確実にするために、そのデータを評価すべきです。これにより、異なる製品やベンダー間でも信頼性が高く比較可能な測定基準が保証されます。効率は、可変負荷や温度範囲など、実際のシステム負荷を正確に模した条件下で測定すべきです。
また、コンポーネントの配置も重要です。寿命を決定する部品を冷却効果の高い場所に戦略的に配置することは、耐用年数を最大限に延ばすのに重要なことです。たとえば電解コンデンサは、冷却用空気の流れに近い場所に配置すると効果的です(図1)。
図1:電解コンデンサを冷却用空気の流れの近い場所に配置し、ホットスポットから離すことの利点を示しているのが、このヒートマップです。(画像提供:PULS)
PULSは、幅広いDIN電源を提供しています。240WのCP10シリーズ製品は最大95.2%の効率を達成し、480WのCP20シリーズユニットは95.6%という高い効率を実現しています。両シリーズとも、高効率と高度な熱設計により内部発熱を最小限に抑え、要求の厳しい産業用アプリケーションに最適です。
同社は、DIMENSION CP10.241電源(図2)をエンクロージャ内でテストし、定格電力の80%で負荷をかけました。これらのテストによると、4時間の稼働後、エンクロージャ内の温度は約19°C上昇しました。効率が6.7%低いデバイスでは、制御盤の温度は35.3°Cまで上昇します。16.3°Cの温度上昇により、電解コンデンサの耐用年数を半分以下に短縮されます。
図2:DIMENSION CP10.241。(画像提供:PULS)
実用的で費用対効果の高いアプリケーションの設計においては、部分負荷効率がますます重要になっているため、製品設計者は、電源がフル稼働していない場合の効率的についても評価する必要があります。高い全負荷効率により小型設計が可能になりますが、全負荷で稼働する電源は比較的少数で済みます。DIMENSION CP20.241のPULSのテストでは、異なる負荷における効率への影響を示しています(図3)。
図3: PULS DIMENSION CP20.241の効率が負荷の違いによってどのような影響を受けるかを示したものです。(画像提供:PULS)
製品設計者はまた、Energy StarやIEC62368-1などのエネルギー効率規格、有害物質使用制限指令(RoHS)、および有害物質と電子廃棄物管理に対処する廃電気電子機器指令(WEEE)に準拠した電源を選択していることを確認する必要があります。
まとめ
DINレール電源における効率と熱放散は、製品設計者にとって重要な考慮事項です。高効率は運用コストを削減し、環境への影響を最小限に抑え、システムの信頼性を向上させます。効果的な熱放散戦略により、コンポーネントの寿命を延ばし、システムの故障を防ぎます。PULS DIMENSIONの製品ラインアップには、幅広いDINレール電源が含まれ、ほとんどのアプリケーションに適したソリューションを提供します。
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