Hyper Cool Edgeコネクタを使用して高速インターフェース要件を満たす方法

データセンターと人工知能(AI)インフラの予測データ処理要件に対処することを任務とする設計者は、現在の接続ソリューションがレーン数、帯域幅、電力供給の面で制限があることにすぐに気づきます。また、さまざまなソリューションは機能ごとに細分化されており、デバイスのフォームファクタやコネクタ構成も異なっています。さらに、メンテナンスが難しく、冷却に限界があり、アップグレードも容易ではありません。

これらの課題を解決するのが、プラグ式多目的モジュール(PMM)です。ストレージネットワーキング・インダストリ・アソシエーション(SNIA)のSFF TAテクニカルワーキンググループ規格SFF-TA-1034に記述されているPMMは、ネットワーキング、テレコミュニケーション、ストレージ、AI、アクセラレータなど、定番のデータセンターアプリケーション向けの高速・高出力ハードウェアをサポートするために設計された標準モジュールです。

PMMは、PCIeやEthernetを含む複数の高速データリンクタイプと、PAM4信号を使用した112ギガトランスファー/秒(GT/s)の次世代SerDesレーンレートをサポートするように設計されています。また、ソリッドステートドライブ(SSD)、ネットワークインターフェースカード(NIC)、Compute Express Link(CXL)にも対応しており、それぞれメモリ、アクセラレータ、AIへの高速接続が可能です。PMMは、モジュール内のピンの機能、配置、電気的特性を定義することで、これらすべての規格のサポートを統一しています。

PMMは、複数のPMMを収容できるエンクロージャまたはキャビネットに設置され、高速信号と電力を処理するために特別に設計されたコネクタを介して嵌合されます。SFF-TA-1037仕様は、これらのコネクタを定義しています。設計者にとっての課題は、この仕様に準拠した信頼性の高いコネクタのサプライヤを見つけることです。

SFF-TA-1037コネクタの信頼できるサプライヤ

設計者は、高速データ信号、サイドバンドメッセージング、および電源接続をサポートするAmphenol Hyper Cool EdgeファミリからSFF-TA-1037 PMMコネクタを調達できます。

これらのファインピッチコネクタはホットプラグ対応で、幅広い基板対基板、基板対ケーブルのモジュールアプリケーションをサポートします。コネクタはプロトコルにとらわれず、複数のプロトコルを柔軟に実装できます。これらは32GT/s(NRZ)と64GT/s(PAM4)で動作し、112GT/s(PAM4)をサポートするようにアップグレードできます。

コネクタは最大12ピンを備え、データピンの定格は1ピンあたり29ボルト、1.1アンペア(A)です。コネクタ本体は黒色のサーモプラスチック製で、UL 94 V-0の難燃性を有しています。いずれもコンタクトは金メッキで、動作温度範囲は-40~105°Cです。

HE2G15610V10011は、156本の信号ラインと2つの電源コンタクトをサポートする158ポジションの2列Hyper Cool Edgeレセプタクルです(図1)。

図1:HE2G15610V10011は158ピンのHyper Cool Edgeレセプタクルで、156本の信号ラインと2つの電源接続をサポートします。(画像提供:Amphenol)

コネクタはX16 PCIe 5/6とサイドバンドメッセージングをサポートします。CXL対応デバイス、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)、アクセラレータへの電力供給に適した200ワット電源コンタクトを1ペア搭載しています。

このコネクタのピン配置は信号機能によって定義されており(図2)、現在および将来の幅広いシリアル規格との互換性を柔軟にサポートします。

図2:HE2G15610V10011 158ピンコネクタのピン配置を示します。(画像提供:Amphenol)

「SIGNAL」と記されたピン配置は、グランド、信号、信号、グランド(GSSG)配置の高速差動信号ラインとして正しく動作するために必要です。「GND」と記されたピンは、高速シグナルインテグリティのために必要です。「OPTIONAL」と記されたピンは、サイドバンド信号や追加電源に使用できます。

この面実装コネクタは、金メッキ厚0.76マイクロメートル(μm)(30.0マイクロインチ(μin))の銅合金コンタクトを使用しています。コンタクトピッチは0.6ミリメートル(mm)(0.024インチ)で、一体型の基板ガイドを備えています。

AmphenolのHE2G10810V10011(図3)は、同じGSSG配線で追加の16ペアの送信・受信差動信号レーンをサポートする108ポジション2列レセプタクルコネクタです。

図3:HE2G10810V10011は、追加の16ペアの送信・受信信号に対応可能な108ピンレセプタクルです。(画像提供:Amphenol)

このコネクタは、コンタクトピッチ0.6mmを含め、HE2G15610V10011と同じ機械的コンタクト形状およびメッキ処理を備えた面実装デバイスです。PMMへの対応に加え、SSD、NIC、CXLを含む、基板対基板、基板対ケーブルのモジュールアプリケーションをサポートしています。

このAmphenolシリーズの3番目のコネクタは、HE0000210V00011 2コンタクト電源レセプタクルです(図4)。このレセプタクルはスルーホール実装型で、1コンタクトあたり34A、400ワットを供給できます。定格電流への対応は、0.65mm幅、2mmピッチの8個のコンタクト端子によって実現されています。

図4:HE0000210V00011は、電源対応を目的とした2コンタクトコネクタで、400ワットを供給可能です。(画像提供:Amphenol)

まとめ

Amphenol Hyper Cool Edgeコネクタは、高速インターフェースに十分な電力供給とシグナルインテグリティ性能を備え、現在のPMMと将来の高速データ要件をサポートします。

著者について

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Arthur(Art)PiniはDigiKeyの寄稿者です。ニューヨーク市立大学の電気工学学士号、ニューヨーク市立総合大学の電気工学修士号を取得しています。エレクトロニクス分野で50年以上の経験を持ち、Teledyne LeCroy、Summation、Wavetek、およびNicolet Scientificで重要なエンジニアリングとマーケティングの役割を担当してきました。オシロスコープ、スペクトラムアナライザ、任意波形発生器、デジタイザや、パワーメータなどの測定技術興味があり、豊富な経験を持っています。

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