聴覚的アラームを医療用モニタリング機器に適切に実装する方法

著者 Bill Schweber氏

DigiKeyの北米担当編集者の提供

医療用計測器のヒューマンマシンインターフェース(HMI)にとって、オーディオ信号はごく普通に使われる固有の機能です。家庭用の簡易型血圧計でも、または病院内の設備で使われる脈拍数モニタ、心電図(EKG)装置、輸液ポンプおよびレスピレータや、人工呼吸器、血中酸素濃度計などの高度な医療機器でも、オーディオ信号は患者の病状や傾向、致命的または危険な状態、および機器の動作状態をユーザーに知らせる重要な役割を担います。

しかし、各種の機器から鳴り響くさまざまな音、そしてそれらが同時に重なって鳴る音は、アラーム音の勘違いや混同、聞き逃し、さらに救急救命での致命的なミスの原因にもなります。そのような無秩序に発せられる音を秩序立てて整理するため、ISO/IEC 60601-1-8には、医療用電子機器から状況に応じて鳴る音を(ピッチと音の連続を基準に)定義するフレームワークが規定されており、その対象は、通常の機能や継続的なモニタリングから致命的なアラームの状態に至るまで多岐にわたります。この規格には、ブザーなどの基本的な音からメロディーや曲などの複雑なオーディオシーケンス、さらには話し言葉のメッセージまでが含まれます。

機器メーカーは、それぞれの医療用電子機器に組み込む機能を増やし続ける中で、警告音の種類を増やして組み込む準備も必要になります。回路設計エンジニアの仕事は、適切なハードウェア(ラウドスピーカやアナンシエータ、それらのドライバ/アンプ、および物理的な設置など)を用いて、ストレスの多い環境で曖昧さがなく整合性のある音を発生させるために必要な、規定されたサウンドパターンを生成できるようにすることです。

この規格はあらゆるIEC規格と同様に複雑で、多くの規格要件や例外については注意深く検討する必要があるため、この記事ではIEC 60601-1-8の複雑な側面については深掘りしません。代わりに、基本的なアナンシエータとラウドスピーカの使用について説明します。Mallory Sonalert ProductsおよびPUI Audioの製品例を紹介し、それらを応用してこのIEC規格のハードウェア面に対応する方法について解説します。

ISO/IEC 60601-1-8、アラームシステムの基本

ISO/IEC 60601-1-8規格「医療用電子機器 - パート1~8:基本的な安全性と基本性能の一般的な要件」は、71ページの細目にわたる文書で、アラームシステムの性能要件とテストについて規定しています。なお、これらのアラームには視覚的アラームと聴覚的アラームの両方が該当しますが、規格の大部分は聴覚的アラームに関する規定です。この規格では、特定のメロディーパターン、アラーム音に当てはまる言葉(ニーモニックリリック)、および様々な状況のアラームに割り当てられるメロディーのニュアンスが説明されています(表1)。これまで各種業界の専門家からも、アラームを表す音声データのファイルが投稿されています(オーストラリア、シドニー大学の参考例など)。

IEC 60601-1-8規格の表表1:IEC 60601-1-8規格にはメロディーパターンが含まれており、出典によっては、アラーム音に当てはまる言葉(ニーモニックリリック)、およびそれらとメロディーとの結び付きが説明されています。(画像提供:ペンシルベニア州立大学)

現代の医療用電子機器の複雑さを考えると、あらゆる状況でどの音を鳴らすかの基準となる単独の「ベスト」ソリューションはありません。その難しさは、研究者がまとめた音響および認知上の課題にも示されています(表2)。

あらゆる音と音のパターンに付随する音響および認知上の課題を示す表表2:すべての音と音のパターンには音響と認知上の課題があり、これらは個人や機器構成によって異なります。(画像提供:米国国立医学図書館国立衛生研究所

アラームは大きく2種類に分けられます。1つは生理学的アラームで、患者の状態と結び付けられます。もう1つはテクニカルアラームで、機器の状態と結び付けられます。テクニカルアラームには、バッテリ残量低下、リード線の切断、チューブの捩れなど、幅広い状態が含まれます。

医療スタッフの注意を引くことが重要である一方、適切な警告レベルと緊急性とともにアラームを発する必要があります。バッテリ充電の残量があと20分または30分ある場合と1、2分しかない場合とでは、緊急性が異なるのは明らかでしょう。このような理由から、IEC 60601-1-8規格では3つの異なる危険レベルが規定されています。

  1. 危険(Danger):回避しないと死亡または深刻な症状に至る、高リスクの危険を示します。
  2. 警告(Warning):回避しないと死亡または深刻な症状に至る、中リスクの危険を示します。
  3. 注意(Caution):回避しないと軽微または中程度の症状に至る、低リスクの危険を示します。

この規格の多様な目的の1つは、機器が鳴らす音声を状況の危険度と整合させることです。これにより、注意が喚起される状況で危険性が不必要に誇示されず、また真の危険性が軽視または誤解されることもなくなります。

包括的な規格として、どのような病状のとき聴覚的なアラーム音がトリガされるかも、規定の対象に含まれます。規格には、特定の周波数、立ち上がり/立ち下がり時間、波形、デシベル(dB)単位のサウンドレベル、パルス幅、繰り返し回数、および各サウンドのハーモニクスが定義されています。一方で、機器メーカーが柔軟に対応できる余地も残されています。

たとえば規格の規定では、個々の音波パルスの基本周波数(ピッチ)が150~1000Hzの範囲内にあり、少なくとも4つのハーモニクス(倍音)が含まれ、これらのハーモニクスの振幅が基本周波数の振幅の15dB以内にある必要があります。(図1)。

150~1000Hzの範囲内にある基本周波数のグラフ図1:IEC 60601-1-8規格では、音の基本周波数が150~1000Hzの範囲内にあり、基本周波数の振幅の15dB以内に少なくとも4つのハーモニクスがある必要があります。(画像提供:Mallory Sonalert Products)

この規格は医療現場の過酷な実情にも配慮し、誤警報の発生についても触れています。外部の研究者のまとめによると、誤警報の発生割合は10%から場合により90%に及ぶとされています。過剰な誤警報に対する一般的な反応は、警報機能を無効にして音が鳴らないようにすることです。IEC規格ではこれが許容されています。

多くの音源、アラーム、各種の音が存在する環境では、「音響マスキング」の問題もあります。音響マスキングは、いくつかのアラームが同時に発生すると1つ以上のアラームが聞こえなくなる現象で、人間の知覚的な限界が関係しています。何かを見るとき、視覚情報の過多や煩雑さによって対象を見失うのと似たような現象が音声にも起こり、音を聞き分けられなくなったり聞き逃したりします。その解決策の1つは、緊急事態での重大なアラームに、単なる音や音のパターンだけでなく話し言葉を使用する方法です。話し言葉は耳障りな音から際立つ場合が多いからです。

航空機のコックピットの多くで(コックピットは手術室や集中治療室(ICU)に似たアラーム環境とも言えます)、切迫した短いボイスメッセージを使い危険な状況を警告する理由の1つに、このマスキングのリスクがあります。航空機の警報には、「Pull up!Pull up!(上昇せよ)」、「Caution, terrain!(地形との衝突を回避せよ)」、「Stall Imminent!(失速間近)」、「Windshear!Windshear!(風の急変)」、「Traffic!Traffic!(他機と衝突)」、「Descend!Descend!(下降せよ)」などがあります。(詳しくは、航空機オーナー・パイロット協会の資料およびウィキペディアを参照)。

始めに基本的なブザー音について

専門技師でない一般ユーザーが使用する家庭用血圧計などのシンプルな単機能の医療機器には、複雑な音声出力はほぼ不要です。そのような機器での音声指示は、「ユニットの位置が不適切」、「ユニットに問題発生(機器によってはバッテリ残量の低下を含む)」、「測定完了」など、いくつかの状況を示す単純なブザー音です。

このようなアラームが必要であれば、Mallory Sonalert ProductsのASI09N27M-05Qなどのベーシックな内部駆動式の磁気ブザーで対応できます(図2)。この面実装技術(SMT)デバイスは、サイズが8 x 9mm、高さ5mmで、3.0~7.0V単一電源(定格5V)で動作します。定格電源電圧での動作時に2700±300Hzの音を発し、音圧レベルは10cmの地点で80dB、消費電流は30mAです。

Mallory SonalertのASI09N27M-05Q単音磁気ブザー図2:内部駆動回路を備えたASI09N27M-05Qなどの単音磁気ブザーは使いやすく、単純な医療機器用途での必要性を単独で満たします。(画像提供:  Mallory Sonalert Products)

このデバイスは内部駆動のため、外部の音源や波形は必要ありません。動作に必要なのはゲートDC電圧のみで、ローエンドのディスクリートトランジスタを使用しても電圧源と電流を切り替えられます。ユニットは固定基本周波数で動作しますが、適切なサイズの共振エンクロージャに収納すれば、規格で許容されるハーモニクス(第4倍音まで)を生成することもできます。

ラウドスピーカから発せられる曲、メロディー、話し言葉

多くの各種医療用電子機器では、ベーシックな単音ブザーが発する音よりも複雑な音のシーケンスとメロディーが必要になります。これは、必須要件ではない話し言葉のアラームにも該当します。これらの状況では、ラウドスピーカ(または単に「スピーカ」)から、音声帯域の一部またはほぼ全域(通常は20Hz~20kHz)に及ぶ周波数成分とともに、妥当な忠実度から非常に優れた忠実度および歪みの少ないサウンドが発生されます。

このようなスピーカが発する音圧レベル(SPL)は、周波数、スピーカの効率、および駆動信号レベルに応じて変わります。スピーカには幅広いスタイルがあり、サイズ、周波数応答曲線、パッケージ、接続方式、耐久性などの定格が異なります。ほぼすべてのスピーカの公称インピーダンスは4Ωまたは8Ωです。

たとえば、PUI AudioのAS02008MR-5-R汎用スピーカはインピーダンスが8Ωで、電力定格500mW(最大800mW)、定格出力レベルでのSPLは最大86dBです(図3)。このスピーカの500Hz~4kHzの3dB帯域幅(全高調波歪み(THD)5%時)は、聞き取りやすさに必要な話し言葉の音声帯域を部分的にカバーします。この小薄型スピーカは直径20mm、高さ3.80mm、重さ2.4gです。ポリエチレンテレフタレート(PET)製のスピーカコーンおよび強力なNdFeB磁石とともに、この性能を小型軽量パッケージで実現しています。

PUI Audioの汎用スピーカAS02008MR-5-Rの画像図3:小型でスリムなAS02008MR-5-R汎用スピーカは、話し言葉のアラームとメッセージを理解するために必要な音量と帯域幅の音を発生します。(画像提供:PUI Audio)

より高い忠実度と優れた周波数応答が必要な用途には、PUI AudioのAS03208MS-3-Rがあります。これはインピーダンス8Ωの汎用スピーカで、周波数範囲は200Hz~20kHz(音声帯域の90%)、定格電力最大3W、最大SPLレベルは85dBです(図4)。

PUI AudioのAS03208MS-3-R 8Ωスピーカのグラフ図4:AS03208MS-3-Rスピーカ(インピーダンス8Ω)は、200Hz~20kHzの周波数応答により高い忠実度を実現します。(画像提供:PUI Audio)

このスピーカはコーン周囲がゴム製で、正方形の非共振フレームをともないます。スピーカ面はIP65規格に準拠し、防塵性およびノズルから飛び散る水への防滴性があり(完全防水ではない)、一部の医療環境のニーズに対応します(図5)。

PUI AudioのAS03208MS-3スピーカの画像図5:AS03208MS-3スピーカには正方形のフレームとゴム製のコーン周囲が含まれており、IP65規格に準拠した防塵性および防滴性を備えます。(画像提供:PUI Audio)

AS03208MS-3-Rスピーカはサイズが32 x 32 x 16.5mmで、必要なコーン可動域はわずか1.5mm、ディスクリートリード線取り付け用のコンタクトが付属します。

優れたオーディオ:スピーカ以外の要素

最適なスピーカを選択することは、求められるオーディオ性能の実現という設計課題の1つの要素にすぎません。スピーカの取り付けおよびエンクロージャも重要な要素になります。 スピーカは、フレームの外縁が密閉するように取り付ける必要があります。これにより、スピーカのダイアフラム/コーン前側からの音波とダイアフラム/コーン後側からの音波との相互作用で生じる、後から前への空気圧波動の打ち消しが減少します。これは、1kHz未満の重要な領域で問題になる可能性が高くなります。

スピーカなどの音声出力源のもう1つの重要な仕様は、自己共振周波数です。これは特に、入力される電力を実際の音圧レベルに変換するために、スピーカがどこにあれば最も効率的かを示します。スピーカをエンクロージャ内に取り付けると、スピーカの共振周波数以下における性能が向上します。AS02008MR-5-Rでは、この共振周波数が500Hz±20%のため、優れた低周波数性能が可能になります。自己共振周波数は、スピーカ自体との機械的共振によるスピーカの不要な「うなり」やガタつきの発生を避けるための、エンクロージャ設計の指針にもなります。

また、入力電力レベルと波形に注意することも重要です。スピーカには、平均(連続)と最大の2つの電力定格があります。スピーカへの信号が正弦波でないと、電力が最大定格電力仕様を超える場合があります。定格電力は、次の単純な式から求められます。

電力 = (ピーク電圧)2/インピーダンス

この電力定格(音声や音楽の電力で使用される瞬時最大電力とは異なる)を超えると、次第に不具合の原因になります。たとえば、ボイスコイルの「ティンセル」リード線の破損(負荷抵抗で開回路の原因となるボイスコイル焼き付き)、またはボイスコイル「フォーマー」(ボイスコイルワイヤが巻き付けられる硬質円筒)の変形によるボイスコイルの磁気モータへのロックなどが発生します。

評価キットによるスピーカの迅速な評価

複数のスピーカを別個に購入してアンプに接続し、それらのオーディオ性能と機械的な適合を評価しようとすると、特に話し言葉のアラームの場合、厄介な作業となり時間もかかります。この作業を簡単にするために、PUI Audioの668-1692-KITなどの評価キットを利用できます(図6)。このキットには、異なる電力定格とインピーダンス(4Ωおよび8Ω)を持つ従来型スピーカ8個が付属しています。

PUI Audioの668-1692-KITオーディオアンプおよびスピーカキットの画像図6:668-1692-KITオーディオアンプおよびスピーカキットには、各種スピーカ(異なるサイズ、電力定格、インピーダンス)が付属しており、エンドアプリケーションでのスピーカの評価を迅速化できます。(画像提供:PUI Audio)

このキットには、PUI AudioのASX02104-Rエキサイタも付属しています。これは、直径21mm、高さ8.5mmの4Ωオーディオ生成デバイスです。定格入力電力250mW、平均SPLは72dB、周波数範囲は640Hz~10.5kHzです(図7)。

PUI Audioの668-1692-KIT評価キットに含まれるASX02104-Rエキサイタの画像図7:668-1692-KIT評価キットに含まれるASX02104-Rエキサイタは、単なるスピーカとは異なり、共振チャンバと音響エンクロージャを備えています。(画像提供:PUI Audio)

エキサイタは、自己完結型の音源で、共振チャンバが不要なためスピーカを使用する場合の課題を回避できます。また、スピーカへの環境によるダメージの心配がなく、スピーカ穴の必要性に応じて製品外観を変更することも不要です。スピーカと同じように駆動できると同時に防塵防水性も備えるため、医療機器によっては応用しやすいデバイスでもあります。

アクティブ電子機器でスピーカまたはエキサイタを駆動できるように、このキットにはPUI AudioのAMP2X15オーディオアンプボードも含まれています(図8)。このクラスDオーディオアンプは、1チャンネル(モノラル)または2チャンネル(ステレオ)オーディオを15W/チャンネルで8Ω負荷に出力します。ボードはサイズが76.2 x 50.8 x 20mm、9.5V~20Vの単一電源で動作します。

PUI Audioの668-1692-KIT評価キットの画像図8:668-1692-KIT評価キットに付属のAMP2X15は、すぐに使用できる2チャンネルのクラスDオーディオアンプで、最大15W/チャンネルを出力します。(画像提供:PUI Audio)

AMP2X15はコアにTexas InstrumentsTPA3110D2クラスDアンプICを採用し、最大限の信号忠実度を実現しています(図9)。この28ピンHTSSOP ICは、30Wをモノラル4Ω負荷に、15W/チャンネルを8Ω負荷に出力し、ユニポーラ16V DC電源を使用しますが8~26V DC電源での動作が可能です。

Texas InstrumentsのAMP2X15オーディオアンプボードの図図9:AMP2X15オーディオアンプボードの増幅などの機能は、TPA3110D2クラスDオーディオアンプICにより作動します。このアンプから、低歪み、高効率でスピーカ負荷に出力されます。(画像提供:Texas Instruments)

まとめ

音声アラームの複雑さ、そして医療用電子機器システム向けIEC 60601-1-8の微細に入り組んだ規格を理解および準拠しようとすると、それはまぎれもなく難しい挑戦になります。専門家の中でさえも、そのガイドラインの実装方法や、どの音のパターンと種類(ブザー、メロディー、話し言葉など)がさまざまなシナリオやユーザーの状況に最適かについては、意見が分かれます。

幸い、聴覚的アラーム実装のハードウェアの扱いについては、より直接的に対応できます。小型、高性能で使いやすいブザーやスピーカは数多くあり、設計エンジニアは明確な性能特性に基づいて幅広い選択肢からデバイスを選び、デザインインの苦労も極力減らすことができます。基本的なオーディオと機械のガイドラインを考慮し準拠する限り、これらのデバイスによって、医療機器に音声機能を追加する際のハードウェアの扱いが大幅に簡略化されます。

参考記事

  1. Mallory Sonalert、技術資料No. 06-09、『ポテンショメータを使用したサウンドレベルの制御
  2. 人目につかないスピーカ - PUI Audio eXciter
  3. PUI AudioスピーカとIEC 60601-1-8:適切なスピーカの選び方
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著者について

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Bill Schweber氏

エレクトロニクスエンジニアであるBill Schweber氏はこれまで電子通信システムに関する3冊の書籍を執筆しており、また、発表した技術記事、コラム、製品機能説明の数は数百におよびます。これまで、EE Timesでは複数のトピック固有のサイトを統括するテクニカルウェブサイトマネージャとして、またEDNではエグゼクティブエディターおよびアナログエディターの業務を経験してきました。

Analog Devices, Inc.(アナログおよびミックスドシグナルICの大手ベンダー)ではマーケティングコミュニケーション(広報)を担当し、その職務を通じて、企業の製品、ストーリー、メッセージをメディアに発信する役割と、自らもそれらを受け取るという技術PR業務の両面を経験することになりました。

広報の業務に携わる以前は、高い評価を得ている同社の技術ジャーナルの編集委員を務め、また、製品マーケティングおよびアプリケーションエンジニアチームの一員でした。それ以前は、Instron Corp.において材料試験装置の制御に関するハンズオンのアナログおよび電源回路設計およびシステム統合に従事していました。

同氏はMSEE(マサチューセッツ大学)およびBSEE(コロンビア大学)を取得した登録高級技術者であり、アマチュア無線の上級クラスライセンスを持っています。同氏はまた、MOSFETの基礎、ADC選定およびLED駆動などのさまざまな技術トピックのオンラインコースを主宰しており、またそれらについての書籍を計画および執筆しています。

出版者について

DigiKeyの北米担当編集者