digital.autoのE/Eスターターキット

SDVアプリケーションの試作、テスト、開発を最速で実現

Bosch、ETAS、Arduino、DigiKeyが共同開発したE/Eスターターキットは、ソフトウェア定義車両(SDV)の試作とテスト用に設計された、フル機能の電気/電子(E/E)システムです。システムアーキテクチャがあらかじめ統合されているため、開発者は基盤部分の設定といった低レベルの統合作業に手間をかけることなく、すぐにSDVアプリケーションの構築を開始できます。

digital.autoとは

digital.autoは、SDVの未来を形作るオープンな協働イニシアチブです。特定のベンダーや技術に依存しないプラットフォームを提供することで、SDV開発のイノベーションを加速させ、OEM、サプライヤ、開発者の間にあるギャップを解消します。

E/Eスターターキット:アーキテクチャ

E/Eスターターキットは、中央演算ユニットと分散型ゾーンコントローラを備えた、モジュール式でスケーラブルなSDVアーキテクチャを実現します。車両内の複数ゾーン間でのリアルタイム通信が可能になり、SDVアプリケーションに最適な試作グレードの開発プラットフォームとして活用できます。

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システムコンポーネント

E/Eスターターキットには、以下のコンポーネントが含まれています。

  • ArduinoのPortenta X8(中央演算ユニット)
  • ArduinoのH7(2個、ゾーンコントローラ)
  • 同期制御用の高速リアルタイム相互接続
  • SDVミドルウェア統合用の事前構成済みネットワークスタック

各コンポーネントはあらかじめ統合されているため、開発者はハードウェアの設定といった低レベルの作業に時間を割くことなく、アプリケーションロジックの構築に集中できます。

SDVミドルウェア

E/Eスターターキットには、完全に統合されたSDVミドルウェアスタックが付属しているため、以下のことが可能になります。

  • 標準化された車両データの抽象化
  • 迅速なアプリケーション開発を可能にするハードウェアの抽象化
  • 他のSDVエコシステムコンポーネントとのシームレスな相互運用

これにより、面倒な設定なしにスムーズに開発を進めることができ、クロスプラットフォームでのSDV試作に伴う複雑さも軽減されます。

SDVサンプルアプリケーション

E/Eスターターキットには、以下の特長を備えるサンプルSDVアプリケーションが含まれています。

  • 2つのゾーン間でのミリ秒精度のリアルタイム制御
  • SDVミドルウェアとのシームレスな統合
  • エンドツーエンドのSDVソフトウェア開発ワークフロー

このサンプルはリファレンス実装として利用可能で、自社のSDVユースケースにすぐに適応させたり、ニーズに合わせて拡張したりできます。

主な利点

  • 事前統合システム – ハードウェアの設定が不要で、開発に集中できる
  • SDVミドルウェアと統合済み – カスタム統合が不要
  • リアルタイムアプリケーションに対応 – ゾーン間でミリ秒単位の精度を実現
  • digital.auto Playgroundとの互換性 – SDVユースケースのテストと検証が可能
  • オープンなエコシステムでの協働 – Bosch、ETAS、Arduino、DigiKeyによる共同開発
  • 試作 & 学習に最適 – SDV101トレーニングモジュールに対応

digital.autoのE/Eスターターキットを選ぶべき理由

従来のE/Eテストシステムとは異なり、digital.autoのE/Eスターターキットは最新のSDV開発向けに設計されています。主な特長は以下のとおりです。

  • すぐに使用でき、複雑な設定は一切不要
  • 業界標準のSDVミドルウェアとの直接的な互換性
  • digital.autoエコシステムとのシームレスな拡張性
  • 将来的なスケーラビリティを保証する強力な業界支援体制

SDVイノベーションを加速させたいと考える開発者、研究者、OEMにとって、このスターターキットは実践的な開発を最短で進められるソリューションです。

開始方法

ステップ1:DigiKeyでE/Eスターターキットを注文する
ステップ2:事前構成済みのソフトウェアを使用して、システムを設定する(所要時間はわずか数分)
ステップ3:サンプルアプリケーション & ミドルウェアを使用して、SDVアプリケーションの開発を始める
ステップ4:digital.auto Playgroundで高度な試作に挑戦する

digital.autoのE/Eスターターキットを活用して、SDV開発を次のステージへ進めましょう。

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