LEDに適する抵抗器の選び方

発光ダイオード(LED)は、電子機器の世界に飛び込めば必ず扱う部品です。表示、通信、照明に使う場合、または単にプロジェクトをクールに見せるアイテムとして使用する場合でも、すべてのLEDには共通点が1つあります。それは、電流を安定化できないことです。電流が制限されないと、LEDはやがて機能不全に陥ります。場合によっては深刻な事態にも発展しかねません。大半の場合、これはLEDと直列に(適切なサイズの)抵抗を追加すれば解決します。高電力の用途では、電流制限付きの電源または電流制限ICが使われている場合もあります。それでは、貴重な時間を無駄にしないように抵抗器をどのように使用すればよいか確かめましょう。

ここでオームの法則をあまりご存じない方のために少しご説明します。この法則は、電圧、電流量、抵抗の関係をV = I * Rの式で定義するものです。これらの要素のうち2つがあれば、式の項を置き換えて不明な要素を判断できます。次の例では、電源電圧が9V、抵抗値が分からず、順方向電圧2.4V、定格電流20mAのLEDを取り上げます。

部品が直列に接続されている場合、各部品には同じ量の電流が流れます。そのためLEDが20mAを消費する場合、抵抗も同様になります。直列に接続された部品にあてはまるもう1つの法則は、各部品間の電圧降下が合計して電源電圧値になることです。この回路の電源電圧は9V、LEDの順方向電圧は2.4Vです。これにより、抵抗器にかかる電圧を下げるには9Vから2.4Vを差し引いた6.6Vが必要になります。ここでオームの法則の出番です。抵抗器に必要な抵抗値はまだ不明ですが、抵抗器での電圧降下は6.6V、電流量は0.02A(20mA)であることは分かっています。これらの値をオームの法則の方程式にあてはめると次のようになります:6.6V = 0.02A * R

式の項を次のように置き換えます:R = 6.6V/0.02A

抵抗値が次のように得られます:330Ω = 6.6V/0.02A

このように抵抗を求めたら、次のステップに進みます。330Ωの抵抗器を使えばよいわけではなく、結果的な電力消費以上の抵抗器が必要です。注:抵抗器の電力の定格はワットです。電力の式は、P(ワット)= I(電流量)* V(電圧)です。

抵抗値を導いた値の0.02Aと6.6Vを使用して、次のようにワット数を計算します:P = 0.02A * 6.6V

0.132W(132mW)が抵抗器で消費される電力になります。

抵抗器の一般的な値は1/4つまり0.25Wで、これで問題なく機能します。これよりも高いワット数の抵抗器も使用できますが、概して価格が高くなるだけです。このプロセスをより簡単にしたければ、DigiKeyが提供しているカリキュレータが役立ちます。これらの抵抗器の抵抗値とワット数の両方を求めることができます。

電子機器ライフをお楽しみください!

著者について

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Kyle Meierは、2013年からDigiKeyでアプリケーションエンジニアリング技術者として従事しています。彼はベミジ州立大学で経営学の学士号を、ノースランドコミュニティ&テクニカルカレッジで電子工学と自動システムで応用科学系準学士号を取得しています。Kyleは現在DigiKeyで、独自の技術プロジェクトの作成、プロセスの文書化、そして最終的にはプロジェクトのビデオ広報の制作を担当しています。DigiKey入社前には、BSUで電子ラボのインストラクタとして4年間働いていました。余暇には、ミネソタの寒さをまぎらせながら、木工製作や自動車関係の執筆仕事を楽しんでいます。

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