適切なゲートドライバパワーコンバータでパワーデバイス制御の効率性を最大化

著者 Bill Schweber氏

DigiKeyの北米担当編集者の提供

電源やモータドライブから、充電ステーションやその他さまざまなアプリケーションに至るまで、シリコン(Si)、シリコンカーバイド(SiC)、窒化ガリウム(GaN)のMOSFET、および絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)などのスイッチングパワー半導体は、効率的なパワーシステム設計の鍵となります。しかし、パワーデバイスの性能を最大限に発揮させるには、適切なゲートドライバが必要となります。

その名の通り、この部品の役割は、パワーデバイスのゲートを駆動して、迅速かつ明快に導通させたり、解除したりすることです。そのためには、負荷(ゲート)で内部デバイスや浮遊(寄生)容量、インダクタンスなどの問題がある場合でも、ドライバに十分な電流をソース/シンクする機能が求められます。結果として、パワーデバイスの潜在能力と効率を最大限に引き出すには、適切なサイズのゲートドライバと適切な主要特性を提供することが重要になります。ただし、ゲートドライバの性能を最大限に引き出すために、設計者はパワーデバイスのDCレールから独立したドライバのDC電源に特別な注意を払う必要があります。この電源は従来の電源と似ていますが、重要な違いがいくつかあります。これはユニポーラ電源の場合もありますが、多くの場合は、非対称のバイポーラ電源となります。他にも、機能および構造上の違いがあります。また、設計者は、基板のフットプリントや薄型の要件、設計が意図する組み立てや製造プロセスとの互換性などの観点から、フォームファクタに注意を払う必要もあります。

この記事では、ゲートドライバ用電源に焦点を当て、Murata Power SolutionsMGJ2シリーズ 2WゲートドライバDC/DCコンバータの面実装デバイス(SMD)DC/DC電源を例として使用します。

スイッチングデバイスから開始

ゲートドライバDC/DCコンバータの役割と望ましい特性を理解するには、スイッチングデバイスから始めます。スイッチデバイスであるMOSFETの場合、ゲート-ソース間の経路を使用して、デバイスのオフ/オン状態を制御します(IGBTも同様です)。ゲート-ソース間電圧が閾値電圧より低い場合(VGS < VTH)、MOSFETは遮断領域にあり、ドレイン電流は流れず、 ID = 0アンペア(A)となり、MOSFETは「オープンスイッチ」のように見えます(図1)。

オープンスイッチのように見えるMOSFETのドレイン-ソース間経路の図図1:遮断モードでは、MOSFETのドレイン-ソース間経路がオープンスイッチのように見えます。(画像提供:Quora)

反対に、ゲート-ソース間電圧が閾値電圧よりはるかに高い場合(VGS > VTH)は、MOSFETが飽和領域にあり、最大ドレイン電流が流れ (ID = VDD /RL)、MOSFETは低抵抗の「クローズスイッチ」のように見えます(図2)。理想的なMOSFETの場合、ドレイン-ソース間電圧は0(VDS = 0V)になりますが、実際には内部のオン抵抗RDS(on)(一般的に0.1Ω未満、数十mΩまで低くなることもある)により、VDSは通常0.2ボルト程度となります。

低抵抗スイッチのように見えるMOSFETのドレイン-ソース間経路の図図2:飽和モードでは、MOSFETのドレイン-ソース間経路が低抵抗スイッチのように見えます。(画像提供:Quora)

回路図では、ゲートにかかる電圧でMOSFETをオン/オフしているように見えますが、それは全体の一部に過ぎません。この電圧により、MOSFETをオンにするのに十分な電荷が蓄積されるまで、MOSFETに電流を流します。スイッチングドライブのサイズ(電流定格)とタイプに応じて、完全なオン状態に素早く移行するために必要な電流量は、わずか数mAから数Aになる場合があります。

ゲートドライバの機能は、MOSFETをオンにするために十分な電流を迅速かつ明快にゲートに流し、MOSFETをオフにするためにその電流を逆に引き出すことです。より正式に言うと、ゲートは、制御電荷の高速な挿入および抽出を行うために十分な電流のソースとシンクが可能な、低インピーダンス電源から駆動する必要があります。

MOSFETゲートが純粋な抵抗性負荷のように見える場合、この電流のソースとシンクは比較的単純になります。しかし、MOSFETは内部に容量性および誘導性の寄生素子を持ち、さらにドライバとパワーデバイス間の相互接続による寄生も存在します(図3)。

寄生容量と寄生インダクタンスを示すMOSFETの図図3:このモデルのMOSFETは、ドライバの性能に影響を与える寄生容量と寄生インダクタンスを示しています。(画像提供:Texas Instruments)

その結果、閾値電圧の周辺にゲート駆動信号のリンギングが生じます。これにより、その軌道でデバイスが1回以上オン/オフされ、完全なオン/オフ状態になります。これは、メカニカルスイッチの「スイッチバウンス」に似た現象です(図4)。

MOSFET負荷の寄生によるドライバ出力のリンギングを示すグラフ図4:MOSFET負荷の寄生によるドライバ出力のリンギングにより、メカニカルスイッチのバウンスと同様のリンギングと誤ったトリガが発生する可能性があります。(画像提供: Learn About Electronics)

その影響は、照明の点灯/消灯のような気軽なアプリケーションでは気づかない、または気にならない程度のものから、電源やモータドライブなどのサブシステムで広く使用されているパルス幅変調(PWM)高速スイッチング回路にダメージを与える可能性のあるものまで、さまざまです。上下のMOSFETペアの間に負荷を置く標準的なハーフブリッジやフルブリッジのトポロジでは、ブリッジの同じ側のMOSFETを一瞬でも同時にオンにすると、短絡や永久的な損傷を引き起こす可能性があります。この現象は「貫通電流」と呼ばれます(図5)。

Q1とQ4(左)、またはQ2とQ3(右)の通常のMOSFETターンオンを示す図(クリックして拡大)図5:通常のMOSFETのQ1とQ4(左)、またはQ2とQ3(右)のターンオンとは対照的に、ドライバの問題やその他の原因によってブリッジのQ1とQ2、またはQ3とQ4が同時にターンオンした場合は、パワーレールとグランド間で貫通電流と呼ばれる許容できない、また損傷を与えかねない短絡状態が発生します。(画像提供:Quora)

ゲート駆動の詳細

ゲートに電流を流すためには、パワースイッチの完全飽和/エンハンスメントを確保しつつ、ゲートの絶対最大電圧を超えないように、正のレールの電圧を十分に高くする必要があります。この電圧値はデバイスのタイプやモデルによって異なりますが、一般的にIGBTや標準MOSFETは15Vの駆動で完全にオン状態になります。一方、標準的なSiC MOSFETが完全にオン状態になるには、20V近い値が必要な場合もあります。

負のゲート駆動電圧の状況は、もう少し複雑です。原則として、オフ状態であれば、ゲートに0Vを印加すれば十分です。しかし、負電圧(一般的に-5~-10V)の場合は、ゲート抵抗で制御される高速スイッチングが可能になります。適切な負電圧駆動により、ゲート-エミッタ間オフ電圧は常にゼロ以下となります。

スイッチとドライバリファレンスの間にエミッタインダクタンス(L)(図6の「x」点)があると、スイッチがオフのときにゲート-エミッタ間電圧が逆になるため、これは非常に重要です。インダクタンスは小さいのですが、5nHという非常に小さなインダクタンス(数ミリの有線接続)であっても、1000A/μsのdi/dtスルーレートで5Vを発生させることが可能です。

スイッチとドライバリファレンス間の「x」点における小さなエミッタインダクタンスを示す図図 6: レイアウトの考慮事項によってスイッチとドライバリファレンス間の「x」点に生じる小さなエミッタインダクタンスであっても、スイッチがオフのときに逆向きのゲート-エミッタ間電圧を誘発し、ターンオン/オフ「ジッタ」を引き起こす可能性があります。(画像提供:Murata Power Solutions)

また、負のゲート駆動電圧は、デバイスがオフのときにゲート駆動回路に電流を注入する、コレクタ/ドレイン-ゲート間ミラー効果容量Cmの影響を克服するのにも役立ちます。デバイスが駆動停止すると、コレクタ-ゲート間電圧が上昇し、値Cm × dVce/dtの電流がミラー容量からゲート-エミッタ/ソース間容量Cgeに流れ、ゲート抵抗を通じて駆動回路に流れます。その結果、ゲート上の電圧Vgeは、デバイスを再びオンにするのに十分な電圧となり、貫通電流や破損を引き起こす可能性があります(図7)。

ミラー効果容量の欠点を克服する負のゲート駆動電圧を示す図図7:負のゲート駆動電圧を使用することで、MOSFETやIGBT内のミラー効果容量の存在によって発生する欠点を克服できます。(画像提供:Murata Power Solutions)

しかし、ゲートを負に駆動することで、この影響を最小化できます。このため、効果的なドライバ設計には、ゲート駆動機能として、正負両方の電圧レールが必要となります。しかし、出力が対称(+5Vと-5Vなど)である多くのバイポーラDC/DCコンバータとは異なり、ゲートドライバ用の電源レールは通常、正電圧が負電圧より大きい非対称なものとなっています。

コンバータの電力定格のサイズ設定

重要な要素となるのは、ゲートドライバコンバータがどれほどの電流を供給しなければならないか、つまりその電力定格です。基本的な計算方法は、いたって簡単です。スイッチングサイクル毎に、ゲート抵抗Rgを介してゲートの充放電を行う必要があります。デバイスのデータシートには、ゲート電荷Qg値の曲線が記載されています。Qg は、特定のゲート電圧でMOSFETをターンオン(駆動)するためにゲート電極に注入する必要のある電荷量です。DC/DCコンバータが供給すべき電力は、以下の式で求められます。

式1

Qgは、値Vsおよび周波数Fで選択されたゲート電圧振幅(正から負)のゲート電荷です。この電力は、デバイスの内部ゲート抵抗(Rint)と外部直列抵抗(Rg)で散逸されます。多くのゲートドライバには、1~2W以下の電源が必要となります。

もう1つの考慮事項は、ゲートの充放電に必要なピーク電流(Ipk)です。これは、Vs、Rint、 Rgの関数です。次の式から求められます。

式2

多くの場合、このピーク電流は、DC/DCコンバータが提供できる量よりも多くなります。多くの設計では、(低デューティサイクルで動作する)より大型で高価な電源を使用するのではなく、ドライバの電源レールに「バルク」コンデンサを使用して電流を供給します。これは、サイクルの低電流部分でコンバータによって充電されます。

このバルクコンデンサの大きさは、基本的な計算で決まります。しかし、過渡電流の供給を妨げないよう、等価直列抵抗(ESR)や等価直列インダクタンス(ESL)を低くすることも重要です。

ゲートドライバコンバータに関するその他の考慮事項

ゲートドライバDC/DCコンバータには、他にも固有の問題があります。それらを以下に示します。

• 安定化:デバイスがスイッチングしていないとき、DC/DCコンバータの負荷はゼロに近くなります。しかし、従来のコンバータの多くは、常に最小限の負荷で動作させる必要があります。そうしないと出力電圧が急激に上昇し、ゲートの絶縁破壊レベルに達する可能性があります。

すると、この高電圧がバルクコンデンサに蓄積され、デバイスがスイッチングを開始すると、通常の負荷でコンバータレベルが低下するまで、ゲート過電圧が発生する可能性があります。したがって、出力電圧がクランプされたDC/DCコンバータ、または最小負荷要件が非常に低いDC/DCコンバータを使用する必要があります。

• 起動とシャットダウン:駆動回路の電圧レールが所定の値になるまでは、PWM制御信号でIGBTやMOSFETをアクティブに駆動しないことが重要です。しかし、ゲート駆動コンバータのパワーアップやパワーダウン時には、PWM信号が非アクティブでもデバイスが駆動される過渡状態が存在し、貫通電流や破損につながる可能性があります。したがって、DC/DCコンバータの出力は、パワーアップおよびパワーダウン時に単調な立ち上がりと立ち下がりで正常に動作する必要があります(図8)。

パワーアップおよびパワーダウンシーケンス時に正常に動作するDC/DCコンバータの出力を示すグラフ図8:DC/DCコンバータの出力がパワーアップおよびパワーダウンシーケンス時に正常に動作し、電圧過渡が発生しないことが非常に重要です。(画像提供:Murata Power Solutions)

• 絶縁およびカップリング容量:高出力では、パワーインバータやパワーコンバータは一般的にブリッジ構成を使用し、ライン周波数のACを生成したり、モータやトランスなどの負荷に双方向のPWM駆動を提供したりします。ユーザーの安全と規制要件に対応するため、ハイサイドスイッチのゲート駆動PWM信号と関連の駆動パワーレールをグランドからガルバニック絶縁し、両者の間のオーミックパスをなくす必要があります。さらに、絶縁バリアには、設計寿命の間、繰り返される部分放電の影響で大幅な劣化を示さない堅牢性が必要です。

加えて、絶縁バリア全体にわたる静電容量カップリングによる問題もあります。これは、完全絶縁型ACライントランスの1次巻線と2次巻線の間のリーク電流に似ています。このため、ドライブ回路と関連のパワーレールには、スイッチノードの高いdV/dtの影響を受けず、カップリング容量が非常に低いことが求められます。

この問題のメカニズムは、スイッチングエッジが非常に速く(通常10kV/μs)、最新のGaNデバイスでは100kV/μsにもなることに起因します。この高速スルーのdV/dtにより、DC/DCコンバータの絶縁バリアの静電容量に過渡電流が流れます。

電流I=C×(dV/dt)のため、わずか20pFの小さなバリア容量でも、10kV/μsのスイッチングで200mAの電流が流れることになります。この電流は、コントローラ回路を経由してブリッジに戻る不確定な経路を見つけ、接続抵抗やインダクタンスに電圧スパイクを引き起こし、コントローラやDC/DCコンバータの動作を妨害する可能性があります。そのため、カップリング容量が低いことが非常に望ましいと言えます。

DC/DCコンバータの基礎絶縁と関連の絶縁には、もう1つの側面があります。絶縁バリアは定格電圧に連続的に耐えられるように設計されていますが、電圧が切り替わるため、時間の経過とともにバリアがより早く劣化する可能性があります。これは、DC電圧を固定した場合にのみ発生する、バリア材料の電気化学的効果や部分放電効果によるものです。

したがって、DC/DCコンバータには、堅牢な絶縁体、余裕のある沿面距離、クリアランスの最小距離が必要となります。コンバータバリアが安全絶縁システムの一部も構成する場合は、必要な絶縁レベル(基礎、補助、強化)、動作電圧、汚染度、過電圧カテゴリ、高度について、関連機関の規制要件が適用されます。

これらの理由から、適切な設計と材料を使用したゲートドライバDC/DCコンバータのみが、基礎的および強化型のさまざまな保護レベル(EN 62477-1:2012と概ね同等)のUL60950-1に認定されているか、認定申請中となっています。また、より厳しい医療規格ANSI/AAMI ES60601-1における1つの患者保護手段(MOPP)と2つの操作者保護手段(MOOP)の要件も、認定済みまたは認定申請中です。

コモンモード過渡耐性:CMTIは、絶縁型ゲートドライバの場合と同様に、ゲートドライバの2つのグランドリファレンス間で差動電圧があるような、より高いスイッチング周波数において重要なゲートドライバパラメータです。CMTIは、絶縁された2つの回路間に印加されるコモンモード電圧の最大許容上昇率または下降率として定義され、kV/μsまたはV/nsで規定されます。

CMTIが高いということは、絶縁配置の2つの側(送信側と受信側)で、非常に高い上昇(正)または下降(負)スルーレートを持つ信号で絶縁バリアを「叩く」ときに、データシートの仕様を超えることを意味します。DC/DCコンバータのデータシートにはこのパラメータの仕様値が記載されており、設計者は回路の動作周波数と電圧の仕様に合わせる必要があります。

ゲートドライバDC/DCコンバータの要件に対応

Murataは、ゲートドライバDC/DCコンバータでしばしば相反する困難な要件を認識し、自社のMGJ2シリーズ スルーホールDC/DCコンバータを拡張して、SMD DC/DCユニットを追加しました。これらのコンバータは、その性能、小型フォームファクタ/薄型(約縦20mm × 横15mm × 高さ4mm)、SMD製造プロセスとの互換性により、スペースや重量に制約のあるアプリケーションに使用するIGBTやMOSFETのハイサイドおよびローサイド用ゲート駆動回路の電源に適します(図9)。

MurataのMGJ2シリーズ DC/DCコンバータの画像図9:MurataのMGJ2シリーズ DC/DCコンバータは、外観やサイズがすべて同じですが、入力電圧定格やバイポーラ出力電圧の組合せは多様です。(画像提供:Murata Power Solutions)

この2Wコンバータファミリの製品は、公称入力5、12、15Vで動作し、非対称出力電圧(+15V/-5V、+15V/-9V、+20V/-5V出力)を選択できるため、最高のシステム効率と最小の電磁干渉(EMI)で最適な駆動レベルをサポートします。面実装パッケージにより、ゲートドライバとの物理的な統合が容易になり、より近くに配置できるため、EMIや無線周波妨害(RFI)のピックアップを最小限に抑えながら、配線の複雑さを軽減することができます。

MGJ2シリーズは、モータドライブやインバータに使用されるブリッジ回路に必要な高い絶縁性とdV/dtの要件に対応し、産業グレードの温度定格と構造によって長い耐用年数と信頼性を提供します。その他の主な特性は、以下の通りです。

  • UL62368認証に対応した強化絶縁(申請中)
  • ANSI/AAMI ES60601-1認定(申請中)
  • 5.7kVのDC絶縁テスト電圧(「ハイポット」テスト)
  • 超低絶縁静電容量
  • 最大+105℃での動作(ディレーティングあり)
  • 短絡保護
  • コモンモード過渡耐性(CMTI)>200kV/µs
  • 2.5kVの連続バリア耐電圧
  • 特性化された部分放電性能

以下2種類の製品は、MGJ2シリーズで利用可能な性能の幅を示しています。

MGJ2D152005MPC-R7は、公称15V入力 (13.5~16.5V)で、+20Vと-5.0Vという高度に非対称な出力をそれぞれ最大80mAで提供します。主な仕様には、2つの出力でそれぞれ9%と8%の負荷安定化(最大)、20/45mV未満のリップルとノイズ(標準/最大)、71/76%の効率(最小/標準)、わずか3pFの絶縁静電容量、約1100kHrs(MIL-HDBK-217 FN2を使用して決定)と43,500kHrs(Telecordia SR-332の計算モデルによる)の平均故障時間(MTTF)などがあります。

MGJ2D121509MPC-R7は、公称12V入力(10.8V~13.2V)で動作し、+15Vボルトと -9.0Vボルトの非対称出力を最大80mAで提供します。その他の主な仕様には、+15V出力で8/13%の負荷安定化(標準/最大)、-9.0V出力で7/12%の負荷安定化(標準/最大)、20/45mV未満のリップルとノイズ(標準/最大)、72/77%の効率(最小/標準)、3pFの絶縁静電容量、約1550kHrs(MIL-HDBK-217 FN2を使用)および47,800kHrs(Telecordiaモデル)のMTTFなどがあります。

このシリーズの製品の共通データシートには、静的および動的性能の詳細を示すリストやグラフに加え、これらのコンバータが満たす多くの業界標準や規制要件および、これらの要因を決定するために使用される関連試験条件の包括的な詳細について記載されています。これにより、高いレベルの信頼性が得られ、適合性要件の厳しいアプリケーションで製品認証のスピードアップが図れます。

まとめ

スイッチングパワー設計に適切なMOSFETやIGBTデバイスを選択することは、設計プロセスの1つのステップです。また、スイッチングデバイスを制御する関連ゲートドライバにより、オン/オフ状態の切り替えを迅速かつ明快に行う必要があります。そのため、ドライバには動作電力を供給するための適切なDC/DCコンバータが必要となります。この記事で考察したように、MurataのMGJ2シリーズ 2W面実装DC/DCコンバータは、必要な電気的性能を備えつつ、この機能で求められる多くの複雑な安全・規制要件も満たしています。

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著者について

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Bill Schweber氏

エレクトロニクスエンジニアであるBill Schweber氏はこれまで電子通信システムに関する3冊の書籍を執筆しており、また、発表した技術記事、コラム、製品機能説明の数は数百におよびます。これまで、EE Timesでは複数のトピック固有のサイトを統括するテクニカルウェブサイトマネージャとして、またEDNではエグゼクティブエディターおよびアナログエディターの業務を経験してきました。

Analog Devices, Inc.(アナログおよびミックスドシグナルICの大手ベンダー)ではマーケティングコミュニケーション(広報)を担当し、その職務を通じて、企業の製品、ストーリー、メッセージをメディアに発信する役割と、自らもそれらを受け取るという技術PR業務の両面を経験することになりました。

広報の業務に携わる以前は、高い評価を得ている同社の技術ジャーナルの編集委員を務め、また、製品マーケティングおよびアプリケーションエンジニアチームの一員でした。それ以前は、Instron Corp.において材料試験装置の制御に関するハンズオンのアナログおよび電源回路設計およびシステム統合に従事していました。

同氏はMSEE(マサチューセッツ大学)およびBSEE(コロンビア大学)を取得した登録高級技術者であり、アマチュア無線の上級クラスライセンスを持っています。同氏はまた、MOSFETの基礎、ADC選定およびLED駆動などのさまざまな技術トピックのオンラインコースを主宰しており、またそれらについての書籍を計画および執筆しています。

出版者について

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