STM32N6シリーズ CPU

STMicroelectronicsのSTM32N6は、800MHzで動作するArm® Cortex®-M55をベースにしています。Cortex-M55は、Arm Heliumベクトル処理技術を導入した最初のCPUであり、標準的なCPUにDSP処理機能をもたらします。

STM32N6は、電力効率の高いエッジAIアプリケーション向けに設計された自社開発のニューラル処理ユニット（NPU）であるST Neural-ART Accelerator™を内蔵した初のSTM32 MCUです。クロックは1GHzで、最大600GOPSの処理能力を提供し、コンピュータビジョンやオーディオアプリケーションのリアルタイムニューラルネットワーク推論を可能にします。

MIPI CSI-2®インターフェースと画像信号処理で構成される専用のコンピュータビジョンパイプラインは、市販のカメラとの大きな互換性を保証します。H264ハードウェアエンコーダ、JPEGコーデック、およびグラフィックス用のNeoChrom™アクセラレータにより、STM32N6は、要求が厳しく機能豊富な製品への導入が可能になります。

特長

• 性能
  • Helium M-Profile Vector Extension（MVE）は、最大約150の新しい命令を追加し、その目標は高度なDSPおよび機械学習コードの高速実行
  • ST Neural-ART Acceleratorは、集中的なAIアルゴリズム向けに最適化されており、1GHzで動作し、平均3TOPS/Wのエネルギー効率で600GOPSを実現
• メモリ
  • フラッシュレス構成：連続4.2MBの組み込みRAM
  • 外部メモリ用の高速シリアルI/Fは、8ビットまたは16ビットのインターフェースを介して外部RAMまたはフラッシュにアクセスし、ピン数が少なくコスト効率の高い方法を提供
  • 柔軟なメモリコントローラ（PSRAM、SDRAM、NOR、NAND）
• 拡張マルチメディア機能
  • 2Dグラフィックスアクセラレーション用Chrom-ART™アクセラレータ
  • 非正方形ディスプレイ用Chrom-GRC™グラフィックリソースカッター
  • NeoChromアクセラレータは、高度な描画、遠近法の補正、テクスチャマッピングのための2.5Dアクセラレーションを提供
  • H.264エンコーダー：720p/1080p、30fps
  • JPEGハードウェアアクセラレータ：JPEG圧縮および解凍、高画質モーションJPEGビデオ再生
  • 専用イメージ信号プロセッサ（ISP）：30fpsで5Mpxのカメラに対応し、同じ入力から3つの異なる出力を生成：MIPI CSI-2、2レーンインターフェース、16ビットパラレルインターフェース、ISPチューニングを管理するSTM32-ISP-IQTune
• セキュリティ
  • ターゲットはSESIPレベル3およびPSAレベル3認定
  • TrustZone®
  • サイドチャネル耐性のあるAES/PKAと高速なAES/SHA
  • RIF：テナント対応ファイアウォール